いつかまた会いましょう、と言う。

あなたは朝焼けの中、白白世界でゆるゆる解けていくと


水の眼、潮の眼、混ざり合っていく。

夜の絵、朝の瀬、覚めていく。


空に泳ぎながら、あなたは言う。

地べたはどうですか、と。

聴こえないフリをして、草地は萌えていく。


どこかの誰かさんは百年待ったのにさ

僕は、夢を見る暇さえ無さそうで

夜が明けるのを塵になるまで

僕は空へと恋してる。


空を刺して喚いた、僕の名前教えて。


濃い恣意。夏の季節は茹だる。

駄目だ、このままじゃあ。


風の音がひどく響く。

涙の落ちる音で、青を掻き込んでいく。

夜明けの終わりを告ぐ、夢。


開く。


日の照りと夕闇、重なるときまで、僕は憂いていた。

青さにくらんでいく。

あなたは笑って、泣いた遺物は青の彼方。


それでも見えない空を刺して喚いた、僕の名前教えて。

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