[1212dd]祓川縁の日記。
白龍亜蘭と会って分かった。
彼と私はよく似ている。
自らの神を崇め、愛し、恋をし、忠誠を近いながら、ひどく憎んでいる。
あの方がいなければ、私は手を血に染めることはなかっただろう。
あの方がいなければ、妹と何も気にすることなく接することができただろう。
あの方がいなければ、涼に恋をする自分を簡単に受け入れることができただろう。
あの方がいなければ、私は少しくらい普通に生きていけただろう。
そう思う度に私の心は真っ暗で、信仰の対象であるはずのあの方のことが憎くて憎くて堪らなくなる。
それでも私の存在意義はあの方がいることで成り立っていて、あの方に縋ってしまう自分がいる。
あの方を思うと心が浮き立ってしまう。
あの方の為なら、全てを捨てて戦える。
彼もまた、同じだった。
悩む彼を見ていると、安心すると同時に力になりたいと思ってしまった。
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