第13話 授業
今は、音楽の時間だ。授業では、グループ練習をせず合唱の練習をしている。声を出せない私は、ピアノが弾けるので伴奏をしている。今、引いてるのは合唱曲の中では定番の翼をくださいだったので私的には簡単だった。この曲だったら、譜面を見ずに弾けるが音楽の先生の譜面を一様開いて弾いている。それにしても、田中先生さっきから私のこと見てるよねなんかしたかな。でも、私昨日少し見ただけで話したのは、小百合たちだったから私は関係ないと思うけど。もしかして、私が声出さないのを知らないのかな。
「はい、今日はこれまで。授業を終わります」
授業が終わると同時に、田中先生がきた。
「少しいい?」
私は、頷いて先生についていった。先生といったところは、保健室だった。
「少し、ベット借りますね」
「どうぞ」
2人で、カーテンを閉めるベットに座った。
何が始まるんだろうか、私は少しドキドキした。
「実は私話せないんです」
「それはもう明石先輩から聞いたから大丈夫。私が言いたいのは、最初から譜面見ずに弾けばいいのにって話」
「じゃあ、さっき見てたのってそのことだったんですか。私は、てっきりスケッチバックで話してること言われるかと思いました」
「字書くの早いね。さっきも言ったけどそれは明石先輩から聞いた。なんで、本気で弾かないの?」
「えっと、前いた学校で一度譜面見ずに弾いたら同じクラスの女子にイチャモンつけられたので」
「今は居ないんだからさ、もっと自由に弾いた方がいいよ。その方が、もっと上手く弾けると思うから。楽譜を見ることを意識し過ぎてたまに遅れてるからさ」
「なんで気づいたんですか?」
「私も、弾けるからピアノ」
田中先生に、言われて私は少しだけ吹っ切れた気がする。今日の練習は、譜面を開かずにみんなの音を聞いて弾くことだに集中しよう。話が終わり、2人で教室に戻った。今は、昼休みだから、教室に着いたらみんなにしっかりと言おう。
深呼吸して、みんなのいるところに行った。
「あのさ、いいかな」
「どうした、改まって。何か言いたいことあるの?」
「うん実は私ね、譜面見なくても弾けるんだよね」
「それ知ってたよ」
「なんで?」
「なんでって、私達の練習の時に弾くことに集中していて譜面めくらずに弾いてたじゃん」
「そうそう、逆に私達は桜が譜面見てることに驚いたけど」
私は、驚いてしまった。まさかみんなに気付いていたなんて、私って知らなかったけど集中してたら気づかないことを知った。
また、放課後になり練習が始まった。
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