第11話 日常の日々

 今日も、練習している曲を聴きながら学校に向かっている。ふと、後ろから名前を呼ばれた。

「おはよう、桜ちゃん」

 名前を呼んだのは、椿だった。

「おはよう、椿」

「しかし、昨日の練習皆んな合わなかったね」

「そうだね、合わないしバラバラだったね」

 このままでは、本番に間に合わないかもしれない。今日も、朝から早起きしてピアノの練習をしていた。指が昨日よりは滑らかに動いていた。

「椿は、眠そうだね」

「うん、今日朝から練習してたから」

「同じだね、私も練習してた」

「同じだね、多分みんなもやってるよ」

 教室に着くまで、他愛のない話をした。教室に着くと小百合と菫が話していた。

「おはよう」

「おはよう、今日は椿と一緒だったんだ」

「うん、椿と色々話しながら来た」

 そこから、ホームルームが終わり授業が始まった。今は、4時間目で体育だ。昼前の体育ってお腹空いてるから、あまり好きじゃないんだよね。でも、昼ごはん食べた後の5限の体育も好きじゃないから3限か4限がベストかもしれない。

「来たよ、桜」

 今、やってるのはバドミントンだった。小百合とペアを組んでいる。そして、トーナメント上手く勝ち進み決勝戦をしている最中だ。ゲームポイント相手も自分も1だ。ここで決めれば勝てる。

 私は、スマッシュを打ち何とか私達は勝った。

「やったね、桜。桜ってバドミントンうまいね」

「でも、ほとんど点取ったのって小百合だよね」

「まあね。着替えてご飯食べますか」

 私たちは、着替えて教室に向かった。

「あちゃ、机使われてるね。そうだ、弁当持って屋上行きますか」

 小百合の提案で屋上に行った。

 屋上につき、景色を見ると結構綺麗だった。高いビルがないため奥まですっきりと見えていた。前の学校は、屋上が開放されていなかったので私としては新鮮だった。

「久しぶりに来たね」

「うん、といっても3週間前も来たけどね」

 それから、ご飯を食べながら雑談をした。

「昨日の練習酷かったね」

「まあ、一発目で揃うわけないけど皆んなバラバラだったね」

 本当にひどかった。どうやら、昨日帰った後にみんなも結構練習していたようだ。

「じゃあ、今日もやりますか」

「いや、やらないとね。間に合わないよ」

 昼ごはんを食べ、5、6限があっという間に終わった。

「それじゃあ、行きますか」

 練習するために、また車庫に向かった。

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