第10話 車庫で練習

 私たちは、車庫に集まり今楽器のセッティングをしている。久しぶりに、キーボード触るからまともに弾けるかな。

 やば、ギターの弦錆びてる。確か、替えの弦が入っていたはず。しかし、久しぶりにギター触るな指動くかな。

 ドラムここまで持ってくるのしんどかった。普通のドラムと電子ドラムってどっち重いんだろう。私が使ってるのは、姉が使っていた、普通のドラムだ。足ちゃんと、動いてくれるかな少し前に叩いたら足がつりそうだった。

 私も、弦が錆びてる買えないと。私が使ってるのは、5弦ベースだ。1人でたまに触るけど、しっかりと周りに合わせないとな。

「とりあえず、1時間だけ練習しますか」

「うんそうだね、いいと思う」

 よし、これで何とか感を取り戻さないとな。

 うわ、難しすぎ。全然指動かなすぎる、皆んなはどんな感じだろう。

 小百合は、音が繋がっていなかった。

 椿は、指が動いていたが歌を歌うのを忘れていた。

 菫は、しっかりと叩けていた。この中で一番しっかりと楽器ができていた。

『これは、思っていたよりもやばい』

 皆んなで同じことを言った。一斉に笑ってしまった。

「よく、揃ったね」

「本当にね。

「これは、毎日学校終わったらすぐにここに来て練習しないとダメだね」

「だね、でもここ桜のうちの車庫だから大丈夫かな?」

「大丈夫だよ、お父さん帰ってくるの遅いと思うから遅くまでいけるよ。だから、毎日練習を本番までしないとね」

「そうだね。今日は、もう解散しようか」

 時計を見るともう7時になろうとしていた。

「そうだね、流石にそろそろ帰らないと」

「じゃあね、桜。また明日」

「うん、また明日」

 よし、私はまだ夜ご飯まで時間があるからもう少し練習しよう。

・・・

「いや、全然だめだったね」

「そうだね、最近全然やってなかったからね」

「でも、毎日続けたら、本番までにはいけるでしょ」

 あと、本番まで4週間しかない。しっかりと、弾けるようになってクラスで一番を取りたいな。

「明日も頑張るぞおー」

『がんばるぞー』

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る