第4話転校

 今日、私は新しい学校に登校した。昨日は編入試験があったが前の学校でやったところが出てきたのであまり勉強をしていなかった私にとってはラッキーだった。母親が学校には、話してあるとのことだったのでとりあえず職員室に行ってみた。職員室は2階の階段を上がってすぐにあったので、見つけやすかった。

「失礼します。今日転校してきた、綾瀬桜です」

「あなたが、綾瀬さんね。私はあなたの担任の明石夏菜子よ、よろしくね」

「こちらこそ宜しくお願いします」

「とりあえず、教室に行ったら自己紹介ね。後、声が出ないこと私が言おうかそれとも自分で言う?」

「そのことは、しっかりと自分で言います。昨日の夜にもう自己紹介書いたので」

「わかったわ、もし助けが欲しかったら、私のとこを見てね。それじゃあ行きましょうか」

 先生の後ろについて歩いた。私の教室は学校の3階で右の一番奥にあった。この学校はよくある、3階建ての校舎で1階が特別教室で2階が職員室と3年の教室と図書室で3階に1年と2年の教室があるらしい。そして、2階の左側の奥にある渡り廊下を渡ったら体育館に繋がっているそうだ。今更思ったが、明石先生は結構良い人だと思った、私に話しかける時もあまり声のことを気にせずに話してくれたので私は嬉しかった。町を歩いて、たまに人に道をたずねる時にスケッチブックを使って話しかけると変に思われたり声のことを聞かれた答えると少し可哀想な目をされることもあるからだ。

「ここが、今日からあなたが入る2年3組の教室よ。私が入って、クラスの子達に転校生がくることを言ってから来てね」

 そう言って、明石先生は入っていった。

 人前に立つのはあまり好きじゃないので、とても緊張するけどスケッチブックを見せればいいだけなので案外楽なのかもしれない。

教室は、転校生が男か女かで盛り上がっている。あまり、可愛くないし、声も出ないからすぐにこの盛り上がりは一気に下がりそうだな。

「転校生さん入ってきて」

 明石先生に、呼ばれたので教室に入った。クラスの人数は30人前後だった。チョークを持って名前を書いた。

「綾瀬桜です、今日からこの教室に転校してきました。よろしくお願いします」

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