第22話、お家探しとイースさん

 やたらと鳥の羽を毟るのが上手くなった気がする僕等は夜営を繰り返し久しぶりのホームタウンのミスカに帰ってきた。


 ここまで護衛して来た行商隊は僕等と別れこの町で商売をして色々と補給してから新しい護衛を雇い各地に向かうそうだ。


 冒険者ギルドで帰ったのと仕事の報告をして食事をした。メニューからオーク肉と野菜の炒め物を選ぶ。しばらく魚も鳥も遠慮したい。


「皆デ家ヲ買ワナイカ?」


 突然、そう切り出された。港町でイースさんの薬が予想以上に高く売れて庭付きの家くらい買えるそうだ、凄い! そこでどうせ家を買うなら皆も一緒に住まないかという事。何か恐縮するなあ。


ピピピピキニシナイ


 好意に甘えて僕等も住む事にした。空き部屋が出来ても勿体無いからね。



 腹を満たした僕等は商人ギルドに来た。場違いな僕等と違いイースさんは「ピピピピ」と鳴らしながら受付でパーティーの皆で住む庭付きの家を買いたいと伝え、貴族寄りの土地より多少冒険者ギルドより遠くなっても平民の多い所が良いと条件を追加した。


 そして商人ギルドの方と近い順番で家を見て回ったが家じゃなくて屋敷だった! 庭付きだからそうじゃないかと思ったけど想像以上に屋敷だった。


 そんな怖じ気付く僕等をよそにイースさんは室内を見てはあれこれ聞いていた。


 そして商人ギルドから3番目の屋敷に着いた。今日はこの屋敷が最後らしい。

 庭もあり2階建てのちょっと古びたいい感じの屋敷だ。そしてギルドの方は庭の小屋からに家主さんを呼んできた。


「良い屋敷を探しているのは貴方ですか!?」


 猫背でコートと帽子を深く被る家主さんはイースさんを見てビックリしている。


ピピピピキニシナイ

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