第103話

空白期間が1週間もあるのにも関わらず用事は1日で終わってしまった、増山さんは特に依頼かけた後はやることないし、高島さんはレジをちゃんと控えがわかるものに変えろと言われたので業者に連絡して納品待ちだ


余り税金をまともに払うつもりがなかったのでレジなんてなんでもいいやと適当に入れたのが間違いだった


「船橋さん 後で税理士の高島さんって方が店舗に行きますから話を聞いてください、もし必要な物があったら経費は使ってくれていいですから」


「それでしたらオーナー早速買いたい物がありまして、お客様のベッドの上のシーツの上に掛ける大きめのタオルは毎回替えるのですが洗濯が間に合いません、数を増やして欲しいことと、乾燥機付き洗濯機に換えて欲しいです」


「わかりました、理由が正当なので認めます今の洗濯機は後で私が取りに行きます、閉店後に行く予定なので明日なくなっていても驚かないでくださいね」


経費用で俺の名前口座のカードを預けてある、売上も釣り銭以外は全部そこに入金してもらっている、昔と違って今はコンビニのATMで24時間出入金できるところもあるので楽でいい、ただ保安上の理由で同じコンビニは連続で使わないようにしている


お店によっては昼間に警備会社が前日の売上を回収したり、銀行と夜間金庫契約しているところもあるが、翌日回収なら当日の売上をどこに置いておくのか、夜間金庫も同じ銀行に毎日ほぼ同じ時間に寄っているので行動が読まれやすくなってしまう


洗濯機ぐらいならバッグで運べば簡単だが入れているところを見られるわけにもいかないだろう、なので閉店後にこっそりとやることにした いきなり携帯が鳴り出した


「ご主人様、お金なくなくなっちゃった」


掛けてきたのはシルキーだった、フレイヤとテレサと3人で今はハワイに居たと思うが


「テレサ居るだろ?変わってくれ」

テレサ

「ナオト様すみません、思いの外フレイヤがはしゃいでどんどん色んなイベントに申し込んでしまって、今度はパラセイリングまでやるようでして」


あれ高いんだよね、1人で400ドルとか取られるからそれだけで12万円ぐらいか、全く奴隷なのに大富豪にでもなったつもりなのかよ、もちろん反対なんかはしないが、俺以上の贅沢に少し呆れただけだ


「それで連絡してきたのか、いざとなったらカード使え、それなら毎日100万使っても使い切れないはずだから」


ヒルダの時より金がかかるよ、全く

テレサ

「シルキーはシルキーでステーキを食べまくってます、もちろんスイーツはそれ以上に」


ハワイのスイーツって日本のよりくどいから逆に量は食えないけど、甘味お化けのシルキーには合っているのかもしれないな

シルキー

「ご主人様、お願いがあるのですが」


「お土産でお菓子買っていいかどうかか、好きなだけ買ってこい」

シルキー

「違います、ハワイに移住させて欲しいです、ここは天国です、離れたくありません」


パスポートもないシルキーが移住を認められることは絶対にない、許可が下りるわけがない、まぁ方法がないわけでもないがそんなことさせるわけにはいくまい


「お前たちビザもなしでそっちで遊んでいるんだぞ、捕まったら刑務所に行くことになるけどそれでもそこに居たか?」

シルキー

「予定通り帰ろうと思いますので待っててください」


素直に言うことを聞いてくれて良かった、テレサにはパスポート提示の必要のないアクティビティだけやってもいいと許可したのだが、うまく探しているみたいだ、現金の力は強いな


テレサとヒルダだけでもパスポートを作ってやりたいな、異世界チート商品と交換なら偽造パスポートなら交換条件として作ってくれる所もあるだろうが、まず間違いなくテロに使われてしまう


エリクサーだけなら全回復させるだけなので危険はないが、悪い奴らって悪いこと考えることまでプロだから悪用方法を見つけるかも知れない、最近やっとテレサがエリクサーを作れるようになったので必要な時は何個でも作ってもらえることになった、魔力の関係で1日1個が限界でかなり休まないと体力が回復しないという制約はつくが


具合の悪い国家主席にエリクサーを持ち込んでパスポート作ってもらうのも手だな、テレビで重病人患者のニュースはチェックするように気をつけよう、それか居ないのなら作る方法もある、バッグをテロ集団に売り、政府高官を暗殺させ、それが失敗して命の危機の時にエリクサーって図式


正直そんなうまいタイミングが生まれることはないな


なんか合法的に作れるといいな

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