第99話
「米本久しぶりー今度結婚したから」
「は?婚約とかも聞いてないんだけど」
「うん、知らん間に結婚してた、政略結婚だな、妻2人の身だ」
「不細工の年増だろ?そう言ってくれ」
「1人は俺と同じで24歳、1人は16歳だ、両方とも凄い綺麗だよ、2人とも銀髪だな」
「じゃあ向こうの人か、どうゆう経緯で16歳と」
「24歳のほうは伯爵家で野心家でお金に汚い、もう1人は元奴隷だ、結婚式は国王主宰の上でやったよ」
「俺呼ばれてないんだけど」
「呼びたくてもお前はあっちには行けないからしょうがない、今度紹介するよ」
「楽しみにしてるよ」
「そろそろ本題に入って良いか?」
「なんだ?結婚の話より大事な話があるのか?」
「結婚なんて正直どうでもいいよ、元々結婚願望なんてなかったし、一生独身かそれでもいいかなって思ってたぐらいだから」
「だったら今すぐ離婚して俺を相続人に指名して安心して死んでいいぞ」
「そうしてもいいが表に出せないお金だからお前のところには一銭も入らないぞ」
「だったら長生きしてくれよ、親友が先に死んだら俺も悲しいからな」
「さっきまで死んでいいって言ってたやつのセリフかよ、どうせ俺が死んでも金が入らないなら生きてるうちに吸い取る気だろ」
「俺の考え読めるなんてエスパーかよ」
「そんなことより今度はサラダ油を用意して欲しい、向こうは動物性の油しかないから普及させたい」
「わかった、港に運んでおく」
「ああ、容器は鉄で、一斗缶で頼む、プラスティックはオーバーテクノロジーになっちまうから、お金はどうしようかな」
「そうだな、もう会社の所属じゃないから口座使えないし」
「ダミー会社作っておくよ、そしたらそこから振り込めるし」
「会社出来たらまた連絡してくれ」
「ああわかった」
辞めてから気付いたが案外恩恵を受けていたんだな、油は業務用スーパーで買うとしよう、ってゆうかマジックバッグ使えば万引きし放題じゃね?証拠残らないし、そんな下らないことより陳列棚からカートに乗せレジまで持っていくのがめんどくさい
売るのなら100缶ぐらいは用意したい処だけど1缶で15キロはある、それを100缶って考えたら1,5トン、自分の手で運ぶなんて考えたら嫌になる、こんな時の為のハルクだ、最近ハルクの仕事がほぼない、働かせてあげないとかわいそうだ
いくら業務用スーパーでも100缶は置いてなさそうな予感しかしない、ネットで注文してハルクに王都まで運ばせるか、俺よりは運転うまいから1人で運搬させても全く心配ない
リップと化粧水とトランプは100均で大量買いすればいいけど、古着もそろそろまた仕入れに行く頃合いだ、最近お店に行くとかなり嫌な顔をされるようになった、近隣店舗全部の商品を残らず買っていくので従業員の手間が半端ない
予約してから来るようには言われてそのようにしてみたらなんか商品の質がかなり悪かった、多分良いものは隠すようにしているのだろう、だからいきなり来店し1店舗買い×10をいつもしている
敵に時間を与えたらその時点で負けなのだ、なんて自分に言い聞かせてはいるが多少は心が痛む
蜂蜜もネットにすることにしよう、蜂蜜も一斗缶なら18,000円で売っていたが、家庭用に使うのに油ならともかく蜂蜜を18リットルも使うやつなんて居ない、量り売りするしかないが問題はどの容器に入れるかだ、こう考えるとペットボトルって優秀だよな
今まで異世界に色々な商品を持ち込んだが異世界にない商品もたくさん送り込んできた、綿とか米とか蜂蜜とかもそうだ、だからペットボトルも商品として使ってもらおう、容器込みで蜂蜜を売って空き容器を持ってきたら割引をして売る、これなら問題ないだろう、汚れてニ次使用ができなくかったら新しい容器と交換か買取をすれば回収できるだろう
売る時には蜂蜜以外で使うと容器が劣化するのでやめてくださいって言えば大丈夫、、、と信じたい
後は商品確保の為に奔走するだけだ、新商品って考えるのは面倒だが異世界の生活水準が上がるって考えたらなんだか俺が流行を作ってるみたいでワクワクしてくる、今まで持ち込んで失敗したのは米ぐらいだ、孤児院食堂で出しては居るが米なしかパンに交換が相変わらず多い、断ると平気で残していくから要求に答えざるをえなくなっている
集めたらヒルダに渡すだけだ
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