第98話
「船橋さんどうですか?新しい人も入って」
「相変わらず予約で殆ど埋まりますね」
人が増えても忙しいようだ
「いきなりですけどパスポート持ってます?」
「まだ期限内だと思いますけど、今度は海外にでも支店出すのですか?」
「それもいいかも知れないですね、この前新婚旅行でハワイ行ってきたんですが、コンドミニアムを1ヶ月借りて3日で帰って来ちゃってまだ残ってるんですよね」
「そんないきなり言われても仕事もありますし」
「なら私が代わりに行きますよ、飛行機代はオーナーが出してくれるんですよね?」
米村さんが話を聞いて入ってきた
「あなた予約もたくさん入っていて固定のお客さんもだいぶ増えてるじゃない、今抜けたらお客さん減るわよ」
「私の腕じゃなくてあのゼリーのおかげですから私じゃなくても大丈夫ですよ」
俺としては誰かが行ってくれたらいいので、米村さんでもいいのだが
「オーナー私達もパスポートありますよ」
今度は鷲見さんと牛木さんだ
「私は飛行機嫌いなのでダメですね、船ならいいですけど」
堂山さんはパスらしい
「船橋さん 牛木さんと鷲見さんと米村さんの予約っていつまで埋まっているのですか?」
「3日間しか予約は受けないので3日後までですね」
「そしたらそれ以降の予約は受けないようにして3人に行ってもらいましょう、飛行機代はこちらで負担しますし、お小遣いも1人10万出しますよ、いつも頑張ってもらってますから」
「あっそれずるい、旅行は行きたくないですけど、お金は大歓迎ですよ」
「それじゃあ堂山さんにも10万だけは特別ボーナス出しますよ」
「そんな条件でしたら私も考え為しちゃいますね」
船橋さんも行き気になってきたようだ
「それじゃあソラちゃんも連れて行けばどうです?ソラちゃん喜ぶと思いますよ」
「3人しか残らないとなるとお店が成り立ちませんよ」
今6人でなんとか回してる状態で一気に半分に減ったら厳しいだろうな
「じゃあこうしましょう、7日間臨時休業で」
「そんなことしちゃって良いんですか?利益が、、、」
「皆さんのお陰で予想よりもだいぶ上乗せになってますから」
中野さんと須貝さんにも多少ですがボーナス出しましょう、期間が短いので半分の5万円て許してください
「ありがとうございます、移ってきて良かったです」
みんな喜んでもらえて何よりだ、コンドミニアムの場所は教えておいた、10人でも泊まれるぐらいの広さなので5人で泊まっても大丈夫だろう、男性は居ないし
「一応言っておきますが、男性の同伴はなしで、女性の同伴なら認めます」
トラブルがあって辞められでもしたら困るからな、みんな大人だからそこら辺は大丈夫だとは思うが無法地帯にはしないでおこう
店舗巡回のつもりでいたら思いの外展開が変わってしまった、船橋さんだけに話をするつもりだったのに、米村さんはほんと想定外だ
次は異世界フライ店に行かなくては、シルキーはちゃんと運んでるんだよな、そこだけが心配だ
「田所さんお客さんの入りはどうです?」
「順調なんですが、お客さんから夜もやって欲しいって要望は上がってますね、材料切れ起こしてるわけでもないですからね」
「お肉の配達は毎日ちゃんと出来てますか?」
「あの金髪の女の子が毎日運んでくれてますよ、よくあんな荷物1人で運べるなと感心してますよ」
マジックバッグの存在がバレないように小細工をしてもらっている、台車と空の段ボールをお店の冷蔵庫に直接の運び入れ、バッグの中の肉を冷蔵庫に入れたらそのまま段ボールだけバッグの中にしまっていくようにと
こうしておけばシルキーが1人でたくさんのお肉を運んでいるように見える、ただ違う心配もされているようだ
「近くまで別のスタッフが車で運んでいますから可能でしょう」
「そうですか、SNSでも話題になってるようですよ、うちのバイトの子が言ってました、ほんとに異世界の肉のように美味しいって、その子も店の賄いを喜んで食べてますよ」
「それなら良かったです、食材は切らさないように準備しますからね、毎日何食ぐらい出ますか?」
「そうですね、矢張り豚肉の方が倍ぐらいですね120食と50食ぐらいでしょうか、もっと遅くまで営業すれば合計で300食はいくかもです」
「田所さん1人なので今の営業時間は崩したくはないんですよね、誰か夜だけでもやってくれる人が居れば良いですが」
「誰か居たらご連絡しますよ」
「お願いします、私は結構移動が多いので肉運び女にでも伝えておいてください」
「大丈夫かなあの子、来る時はしっかりしてるのですが帰りはいつも呪文のようにケーキ、シュークリーム、プリンって呟きながら帰っていくので」
シルキーには一回注意が必要なようだ
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます