第97話

ハワイ旅行はかなり楽しかったがバカンスは終わったのでこれからはまた仕事を頑張っていかないと、まだファステルには戻らず王都のドアがある家に滞在していた、ここが王都での住処になりそうだ


資金が増えたのでまた商品を増やすことができるが定番の商品をいきなり止めると常連の方が戸惑う、今扱っている商品は


・ポーション

・グラス

・鏡

・肌着

・古着

・缶ビール(他の酒類は全てアステル行き)

・パン(帝都の商人ギルドにて)

・砂糖塩胡椒(帝都のみ)


余り品目は多くないな、これだけでも充分な儲けを出している、ポーションもエリクサーぐらいにはできるのだが、作ってしまうと買える人が居なくなる、ポーションは最近テレサに指輪を渡して作ってもらっている、薬草採取もできるし魔力水も作れるし


グラスは余り売れない、貴族ぐらいしかこの高さでは買わないだろう、普通の食器としては木で充分なのだ


鏡は最初は売れたが消耗品ではないため出回ったらほぼ需要はなくなる


肌着と古着が1番の売れ筋だ、消耗品ではあるがまだみんなに普及していない点と他の商人がここで仕入れて他で売っているらしい


ファステルの食生活向上の為には砂糖塩胡椒売りたいのだが許可性で扱うことができない、国王に直接頼んでみようか、職権濫用になってしまうかもだか、何故許可制か聞くことはできよう、今度機会を見つけて聞くことにしよう


さてと新しい商品だが何を扱おう、俺としては食生活の改善に注力していきたいレトルトとか冷凍食品なら保存が聞いてとかも思ったが、マジックバッグがあるので不要だ、しかもビニールはダメだな、材質的にアウトだ、日本の物って殆どビニール包装なんだよな


紙包装か鉄ならOKだ、サラダ油なら一斗缶に入っているタイプもあっていいかもしれない、こっちの油って動物性だから健康に悪そうだ


まず一つ目はサラダ油


俺としては好きではないがこちらの世界の人は甘味に飢えている、砂糖は無理だが蜂蜜ならそもそも普及していないのだから販売しても問題はなかろう、とゆうことで


二つ目は蜂蜜


娯楽も少ないんだよな、帝都に一度はトランプとかリバーシ持って行ったけど、そんな娯楽品を売るよりもパンって感じでデッドストックになってしまっている、こっちで販売してみるか


三つ目はカード


まずこの三つで商売をしていこうと思うのだが、どうせなら王都でやってみよう、ファステルとはかなり距離があるので商品自体はかぶってしまっていい、ヒルダの異動がうまくいかないようなので王都の店をヒルダにやらせてみようかな


テレサはもうファブテルの食堂からは手をひかせて常に俺と一緒に居る、秘書のような者だ


「この3つで考えてるがどうだ?」


「私もいいと思いますが追加してもいいですか?」


「何かいいアイデアがあったら言ってくれ」


「口紅と化粧水です、こちらの人達の白い肌に口紅はいいアクセントになりますし、化粧水は乾燥しているこの地域では保湿効果が期待できます、ファンデーションも考えたのですがまだ先のことかなと」


「保湿のこと考えるならリップでもいいかもしれないな、色付きのリップならアクセントに最適だろ」


「流石ですね、私の考えよりもいいと思います」


後はこの考えた商品をヒルダに扱わせればいいだけだ、素直に肯くように仕向ける言い方は考えてある、ヒルダを住処に呼び出す、ヒルダは普段はこの狭い家ではなくて実家に居るようだ、目下屋敷建設の為に下見をしていると聞いている


「ヒルダを呼び出したのは 王都でも店を開こうと思ってな商品はもう考えてある」


とテレサと一緒に考えた商品を言った、すると


「それはいいと思いますが、ナオト君がやるのですか?ファステルはどうするのですか?」


「いや、王都の店にはヒルダにやってもらおうと思っている、異動の話がうまくいってないと聞いているのでいっそのこと辞めてしまってお店に専念してもらいたい」


「ギルドに残って欲しいと言っていたのはナオト君じゃないですか、それをいきなりお店をやれとか横暴です」


横暴とかお前がそれを言うのか


「そうか、それならテレサにやらせよう、仕入れは俺が責任を持ってやる、経費はテレサが払って代わりに売上もテレサの好きにしてくれていいぞ」


「ちょっと待ってください、商品はナオト君が用意して儲けは全部放棄すると?」


「今回は儲け度外視でフォーセリアの生活水準向上の為の店を開こうと思っている、もちろんそれでも儲けはかなり出る、最初は商売のうまいヒルダに頼もうと思って呼んだんだが悪かったな、テレサに任せるから安心してギルドの仕事をしてくれ」


「どれぐらい儲けが出そうです?」


「まず油だが1缶銀貨1枚、化粧水は銅貨2枚、リップは銅貨2枚、蜂蜜は1キロ銅貨30枚だ」


化粧水とリップは利益率低めだが誰もしてないからかなりの売り上げになる、油は普及来てしまえば他所では買えなくなるだろうな、蜂蜜は甘味に飢えてるこちらの人からすれば高くても必ず買うだろう


「かなり価格にばらつきがたりますが、どれも必ず売れそうな商品ですね、ほんとに全部売り上げはもらっても?」


「人件費と賃料はそっち持ちだからね、人を雇うのも良し、奴隷を買うのも良し、お店は小さくても宣伝次第だよね、ついでに寄るんじゃなくてそこにしかない商品の場合はお店が目的地になるから」


多分もうやるだろうね、扱い方がもうわかってきたし、お金の話には敏感だ、ただ経済のことは余り精通はしてない


「商品はいつごろ用意できますか?」


「3日もらえたら」


「1週間で準備しますから1週間後には用意してください」


はい、落ちた、これでヒルダを王都に足止めできた。

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