第7話


強引に学校に行かされ、俺は教室に入り、自分の席に着く。教室にはクラスメイトがチラホラいる。そこで俺は思った。俺がもし美桜と登校している所を見られると割と面倒だ。ましては一緒に住んでいるなんて知られたらそれこそ学校中はその話題で持ちきりだ。『冷徹の美桜』なんて言われても中にはそんな美桜も良いって言う人も少なくも無い。


俺は授業が始まるまでは基本ラノベを読んでいるか、机に頭を乗せ、寝ているフリをしているかのどっちかだ。今日は色々考え事もしていたので二つ目の寝ているフリを選んだ。

しばらくすると、クラスが妙に静かになった。大体察しは着く。少し横目で見ると案の定美桜が教室に入ってきたいたようだ。それで皆静かになったのだろう。

しかし、美桜はそんな事全く気にしていないのだろう。いつも通り自分の席に座り込んだ。


そこで教師が入ってきて授業が始まった。





授業も一通り終わり、ついに昼休みなった。俺はもちろん一人なので真っ先に教室を出て、学食に向かう。ちなみにで言うと俺は弁当を持ってこない。母さんにはあんまり迷惑かけたくないのでいらないっと言った。なので学食の飯をいつも食べている。しかし、


「めちゃくちゃ混んでるなぁ」


小声で自分しか聞こえない声放った。学食はいつも以上に混んでいる。しかも、俺の特等席も埋まっている。こんな人の多いところで飯は食べたくはないので、今日の昼飯は諦める事にした。

そこで俺が向かったのは屋上だ。


ガチャ、


「よし、今日も空いているな」


基本、学校の屋上は閉まっているのだがうちの万字高校はその辺ゆるゆるなので空いている。それにこの事は俺以外の奴は知らないので一人になりたい時や今日のように学食が埋まっている時はここで昼寝をして時間を潰している。


「よいっしょっと」


フェンスのところに座ると下から誰かに見られる可能性もあるので、入り口ドアの周りの壁に座る。特になんもする事もない。ラノベもカバンの中だし。ただ雲を見て、風を感じる。



ガチャ、



ドアが開く音がした。まさか、ここの鍵が空いている事を俺以外にも知っている奴が…


「あ、」

「祥太郎」

「み、美桜。」


入ってきたのは美桜だった。なんで彼女がここに?


「どうしたんだ?」

「な、なんでもない…」


頬を赤くし、手は入ってきた時からずっと後ろにやったままで少しモジモジとしている。


「しょ、祥太郎こそなんでここに?」

「学食が混んでたから」

「そ、そうなんだ」


…………。



なんだなんだ?なんだこの微妙な空気は?


「あ、あのっ」


急に声をあげる美桜。


「こ、これ、おばさんと作ったの…」


すると、彼女は隠していた手を出してきた。手にはナフキンで包んである弁当箱があった。


「そ、そうか、」

「そ、それでね、一緒に食べよう?」


少し顔を傾げ、怯えた子犬のような、いや、美桜は猫か。子猫のような顔で聞いてくる。正直可愛すぎた。美桜が可愛いのは小さい頃知ってはいたが、これは反則だ。


「い、いいけど」

「はっ、ありがとうっ隣に座っていい?」

「い、いいよ」


美桜は俺の隣にちょこんと座り、自分の膝の上に弁当箱を置く。



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次回に続く!!!!

この作品はまだ新しいので是非、感想とか聞かせてくれるとめちゃくちゃ嬉しいです!

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