第6話 世界の状況



 アスクはやはり、この近くに住んでいるらしい。


 三日に一度、手紙を書いて窓に挟んでくる。


 私は毎日、その手紙を待ち遠しく思っていた。


「手紙、まだかな」


 私は聖女という事になって、表向きは丁重に扱われるようになったけれど、裏では厳しい勉強と修行が続いていた。


 私が置かれた状況は、前世とほぼまったく同じだった。


 けれど、ほんの少し違うのは外に出してもらえる日があるという事。


 聖女の力は魔物に有効だ。


 最近、世界の各地魔物が増えているようだから、猫の手も借りたい状況なのだろう。


 力になる者を遊ばせておく余裕がないとみている。


 厳しい勉強と辛い修行があったけれど、今の私はそれなりになんとかやっている。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る