第349話 パフォーマンス ②

みごもった私の父に殴られながら、

「責任を取ります」

と、婿養子に入ってくれたのは遠い昔。


三人の子供に恵まれ、

時代には珍しく子育てにも積極的だった。


末っ子の長男のお嫁さんにも孫ができたと聞いた翌朝。


『義務は果たしました。お世話になりました』

の手紙を遺し、何も持たずに出て行った。


やっぱり。



★☆★


〖理想の夫&父〗というパフォーマンス。

これは、パッシングを受けそうだ。(;^_^A


『あなたを愛したいくつかの理由』

/歌:さだまさし&佐田玲子/作詞:さだまさし

と、なる筈だった夫婦。


家族を愛していないわけじゃない。

だが、定住できない放浪人の性の人もいる。

(そういう性の人達がいたから、世界中に人類が拡がったのだと思う)



<<パフォーマンス>>


① 演劇・音楽・舞踊などを、上演すること。特に、身体を用いて表現を行なう芸術形態をいう。また、一般に、身体を用いた表現。


>自らの性(役者ならばプライベート)とは別の世界。良き夫&良き父である間は、彼にとっての舞台だった。


② 現代美術で、作者の制作行為の過程、また、行為そのものを作品とするもの。


>子育て


③ 仕事、事業、また競技などでの、実績。成果。


>子供を育て、婿養子に入った家を守り、次代に繋げた事。


というパフォーマンスを終えた彼は、本来の性に従い…。

のたれ死ぬも本望。

昨日の『自由奔放』を引き摺ってるな…。



☆★☆


次のお題は『プライベート』

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