第345話 自由奔放 ①-SIDE 男 《1-345》-1⃣

歌劇場で笑い声を上げたのは私だけだった。


どうした?

皆、笑えよ!

戦に明け暮れている間に、

自由奔放な妻を国王に寝取られた愚鈍な亭主オペレッタの主役は、ここにいるぞ!


嗚呼、しかし、

私がそれを知っている事を、まだ悟られてはいけない。


尻軽な妻に、何の未練があるものか。


三日後、我が敵国軍は、この国を攻める。



★☆★


辺境伯とか、国防を担う身分の人。

奥さんとは、政略結婚。

国の為に戦ってきたが、国王が自分の妻を妾にしていた事を知る。

何の為に国を守っていたのかに疑問を持ち、それまで刃を交えながらも『敵ながらあっぱれ』と思っていた隣国と接触を持ち、意気投合。

ついでに、敵国にビビッときた女性がいたりなんかり…。

って感じをイメージ。



ルイ14世の公妾のモンテスパン侯爵夫人の夫である

ルイ・アンリ・ドゥ・パルダヤン・ドゥ・ゴンドラン

をたたき台に。


彼は、自分が寝取られ男だという事を知らず、浮気女を妻に持つ亭主の苦悩を描いた演劇を見て、どの客よりも大声で笑っていた。そうです。

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