第026話 自己暗示

「愛なんて、錯覚と思い込みだから」


貴方は疲れた顔をして、私にさよならを告げた。

この想いの全てが自己暗示だというのなら、私は誰も愛せない。


貴方のいない町、私は貴方の親友の腕の中。

「あいつは君を愛していたよ。だから君に別れを告げた」


臆病ね。

そんなの言わなくったって、私は誰も愛さない。

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