第6話 余韻
すべて食べ切るまでに五分とかからなかった。「ご馳走様でした」と相変わらず小さい声で湊が言うと、「お粗末様でした」と六花。しばらく静寂が続いた。六花は湊を気遣い、言葉を選びながら口にする。「気を悪くするなら言わなくていいよ。でも誰かに言ってしまったほうが一人でふさぎ込むより楽になるかも。私がちゃんと相談相手になれるかはわからないけど、よかったら話してくれない?できる限りのことを君にしてあげたいの」 湊は嬉しさの反面、後悔の念とも相まって口ごもる。「私じゃ頼りないかな…私がしてあげられそうなことはある?」といわれ、湊は初めて自分の今までについて話し始める。
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