溢れる試合の臨場感、気付けば呑まれる熱い気持ち。
少年野球を題材にした本作ですが、一番の魅力は心の機微!
姉に誘われて強引に少年野球の世界へ連れ込まれた主人公。
現在は地方大会編、県大会編が連載されておりますが、
どちらのお話も一喜一憂する心の移り変わり、
時に切なく、時に読みながらいっしょに両手を上げて喜べる、
そんな風に感情を共有できる、最高の読書体験がありました。
読み終えてみれば一瞬なのですが、思い返してみると山あり谷あり!
本作は一人称の小説で、主観にはもちろん主人公の感情が入り混じります。
繰り返しになりますが、いっしょに落ち込んだり、笑ったり、
とにかく読んでいるうちに自分が選手のひとりになっているような臨場感。
生粋のスポーツ小説なので、特殊能力なんてありません。
一ページごとに変化する戦況に、読む手が止まらない……!
私はTVのプロ野球自体はあんまり好きではなく、
スポーツを描いた小説が好きで出会った作品ですが、
それでもジュニアたちのベースボールは文句なしに面白かったです!
話の展開もテンポよく、
ルールに詳しくない方でも雰囲気でわかるような書き方をされているので、
スポーツ小説好き、がんばってる子供たちが好き、なんて方には特にお勧めです。
是非是非、お手にとってご覧下さい!