第5話「ハッピーエンドエピローグ?」
【タイトル】
ある文学少年の科学的成果
第????話
第????稿
【作】
ラプラス+ノベリスト
帝都「浦切さん、京子さんの様子どうでしたか?」
青と黒のチェック柄のネルシャツを着た若い男がパソコン専用デスクの前で振り返る、仲川帝都である、座っているキャスター付きのゲーミングチェアは彼のお気に入りであのアパートからパソコンと共に持ち出されたものだった、そしてこの窓の無い部屋の床には乱雑にデスクトップパソコンの筐体が幾つも並列に繋がれ今も計算を続けていた。
蝶間「元気そうでしたよ、あとこれ買ってきました」
浦切蝶間巡査長とされる男の手にはお茶と昆布オニギリがあった。
帝都「ありがとうございます」
仲川帝都は何時ものように昆布オニギリをほおばりお茶で流し込んだ。
蝶間「よく飽きないですね、それ」
浦切蝶間巡査長とされる男は仲川帝都の永遠と変わらない何時も光景に「天才と変人は紙一重だな」と少し引き気味だった。
帝都「何時もと同じなら何時もと同じように作業出来るし、服とか食事とか余計な事考えないですむでしょ?」
相変わらず仲川帝都は合理主義の塊だった。
蝶間「でもあの教授の事は気になるんですね」
浦切蝶間巡査長とされる男は少し意地悪く合理主義者を笑った。
帝都「愛ってそう言うものでしょ?」
仲川帝都は愛は合理主義を超えると合理的に語った。
蝶間「…………すいません」
浦切蝶間巡査長とされる男は少し悲しい顔で仲川帝都を見つめた。
帝都「なひが?」
仲川帝都は昆布オニギリ食べきり「もごもご」言う口で聞き返えしたあと、またお茶を飲んだ。
蝶間「貴方を隔離するようなマネをしてしまって……」
浦切蝶間巡査長とされる男は自分の仕事を正しいとは思っていたが同時に申し訳なくも思っていた。
帝都「大丈夫ですよ、きっとラプラスがよい未来を探しだしてくれます、飛行機だって落ちなかったでしょ」
旅客機へのテロ予測はこちら側のラプラス+ノベリストも書いていた。
蝶間「ええ、あれがなければ人が大勢死んでいました」
浦切蝶間巡査長とされる男はラプラス+ノベリストが書いたそれを読むと所属する自衛隊経由で公安警察に公安警察からCIAにその情報を伝えていた、彼は思うこの小説制作AIは本当に起こりうる未来を書いてしまう、そして仲川帝都を保護出来なかったら、他の国に渡っていたらと考えると未来はどう書き換えられていただろうと「ゴクリ」と生唾を飲むのだった。
帝都「さてと、世界も救いたいし、京子さんの元に早く帰りたいし、楽しい小説を無限に読みたいし、早く全てが丸く収まる結論を見つけ出さないとね」
仲川帝都はゲーミングチェアを「くるり」と回しパソコンの中に新たなキャラクターを設定する、それは世界の謎を解き全ての問題を解決する名探偵となるキャラクター、未来の予測を可能とする概念上の存在[ラプラスの悪魔]の名を冠する人知を超えた存在、仲川帝都は世界を救うヒーロー[名探偵ラプラス]の産みの親となり、そして世界を救ったあと仲川帝都は栗栖川京子の元へと帰り小説三昧の日々と幸せにな暮らしを手に入れるのだった。
〈了〉
「きっと上手く行くさ……」
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