相手のスキルを10%奪える異能が面白いぐらい強い件
だるま
第1話 プロローグ
「ここは......どこだ?」
気づくと弥は知らない空間にいた。なぜだ?俺はトラックに轢かれたはずだ。そしてこの沢山の人々はなんだ?なぜこんなに人がいる?
「はーい、みなさーん。聞いてくださーい。」
どこまでも白い、羽の生えた女が、突然空中に現れた。
なぜ宙に浮いている?糸で上から引っ張っているわけではない。となると、本当にういている?というかあの女はだれだ?
「さあさあ、皆さん疑問に思っていることでしょう。ここはどこだろう。あの女は誰だろう?ってね」
「私の名前はメイティル・フィーネ。まあ、お前らのいうところの神です。そしてここは、わかりやすくいうと、あの世とこの世の間で~す」
人々にざわめきが走る。
「突然ですが皆さん、どうやって死にましたか?不自然な死に方、しませんでしたか?」
一人の老いた男が言った
「そっ、そうだ!コンビニで買い物してたら突然黒い光にのまれて、気づいたらここに......」
別の男も続く
「お、俺はいつもどうり仕事してたら、急に馬が突っ込んできて......」
「そうです。もうお気づきですよね。ここにいる皆さんは、こちらの不手際で殺してしまいました~」
再び人々にざわめきが走った
「さあ、落ち込んでいるみなさんに朗報があります。あなた方に勇者になれるチャンスを与えま~す。いやあいいですねー勇者ですよ勇者。聞くところによると、勇者はもてはやされるらしいですよ。」
「ふざけんな!そんなこたぁどうでもいい!俺を元の場所に返せ!」
ひとりの男が叫んだかと思うと、一瞬にして塵になった。比喩ではない。物理的に塵になったのだ。
「うるさいですね。黙って聞かないと、あんなふうに塵になっちゃいますよ?」
女は、人を一人殺したというのに、笑っている。
「さあ、もとの話題に戻りましょう。あなた方にはひとりひとつ、ユニークスキルと呼ばれる特別な能力を与えています。」
「そのスキルを駆使して今から24時間後、あなた達にはあるミッションを行っていただきます。そこで最も優秀な成績をおさめた1名にのみ、勇者として異世界を救っていただきま~す!」
「死にたい方は、どうぞ勝手に死んでください。まあ痛みは感じますけどね」
相手のスキルを10%奪える異能が面白いぐらい強い件 だるま @sanufute
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