第186話 懐かしい顔ぶれ
【お知らせ】
第6回カクヨムコン特別賞&ComicWalker漫画賞受賞
「絶対無敵の解錠士」
《レーベル》スニーカー文庫
《イラスト》UGUME先生
《発売日》10月29日(金)
書籍版でしか読めないオリジナルエピソードもあります!
現在予約受付中!
よろしくお願いいたします。
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ドン・ガーネスとの全面戦争に向け、俺たちは新たに戦力となってくれる可能性が高いバッシュさんのもとへ向かった。
本来、ハーシェ村からはかなり距離があるのだが、竜の瞳の効果があれば一瞬でたどり着くことができる。
「おお! ここへ戻ってくるのも久しぶりだな」
「ホントね」
イルナ、ミルフィ、ジェシカ、マシロはここへ一度足を運んだことがある。ただ、トーネは初めて訪れる場所ということもあり、興味津々といった感じで周囲を眺めていた。
ちなみに、リンはカタルスキーさんやマルクスさんたちと行動をともにするということで着てはいない。
当初、激しい戦いになると予想したカタルスキーさんが、「何かあってはいけない」という配慮からリンを拠点としている町に留守番役として置いてきたらしい。
だが、ついてきてしまったものは仕方がないと、今回から一緒に行動をするようになった。
「ここに……
「そうだよ、トーネ」
バッシュさんとは初顔合わせになるトーネは、その事実を理解してくると同時に緊張感が増しているようだった。
まあ、バッシュさん以外にも、ここでは懐かしい人物に会う可能性もあるのだが――
「あら? もしかして――フォルトさんたちですの!?」
その懐かしい人物に早速見つかった。
「やあ、久しぶりだね――ウィローズ」
ウィローズ・リナルディ。
若い女性のみで構成された冒険者パーティー・《テンペスト》のリーダーであり、
氷のダンジョンで共闘し、俺たちと同じ志を持っていることが発覚したため、バッシュさんを紹介したんだ。
あの後、ウィローズはスノー・フェアリーの力で見事呪いを解くことができ、家族との再会を果たすことができたという。
それから、俺の言葉通り、バッシュさんのもとを訪ねてその考えに共感。今はこの辺りを中心に冒険者稼業を続けているらしい。あの砂漠のダンジョンにも潜ったって言っていたな。
――と、まだまだ話は尽きないところだが、本題はそのバッシュさんに会うことだったんだよな。
それを思い出した俺たちは、ウィローズとともに屋敷へと向かう。
「おっ? フォルトたちじゃないか」
「お久しぶりです」
屋敷に入って早々にバッシュさんと再会。
固く握手を交わすと、俺は重大な要件で来たことを告げる。
特に――ドン・ガーネス絡みであることを告げると、表情が一変した。
「場所を変えて話そうか」
ただの相談事でないと察したバッシュさんは、俺たちを応接室へと案内する。
そこは以前にも入ったことがある部屋で、数々の調度品が並ぶ中、向かい合った大きめのソファのひとつへと腰かける。
「それで……ドン・ガーネスについてだったな」
反対側のソファに腰かけたバッシュさんがそう切り出す。
「ドン・ガーネス……悪名高いあの男……そろそろぶちのめさないといけませんわね」
バッシュさんの横に腰かけたウィローズの表情も険しい。
ていうか、敵意が凄いな。
あの子のパーティーも有名だし、何よりウィローズ自身が同じ
というわけで、ウィローズは乗り気のようだが……さて、バッシュさんの返答は――
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