第2話 新学期②

「考えさせてくれ....。」

と俺は俯きながら言い放った。

恐る恐る寒咲をの顔を見た。彼女は、笑顔だった。まるでその返事が来る事を予想していたかのように。

寒咲は

「わかった」

と短い返事を残して再び前へ歩き初めた。

その後は、特に会話もせず学校についた。

昇降口前には今年のクラス表が立てられていた。

「えーっと俺のクラスは」

俺は自分がどのクラスなのかを確認た。

「あった!俺のクラスは....。」

『2年E組』

声がする方を見ると寒咲だった。

「1年間よろしくな」

「うん、よろしく」

寒咲は嬉しかったのか、とても笑顔だったその笑顔は....。


とても眩しくて

可愛かった....。


俺達は、教室に入った。教室には去年の友人がちらほらといた。

「駿!」

人一倍大きな声で俺の名前を読んだのは、去年も同じクラスで高校生生活での親友

青峯あおみね快人かいとだった。

快斗はスポーツ万能、成績優秀、さらにイケメンの言う三銃士が揃った男子高校生で、女子からの絶大な人気があり常にモテモテ状態だ。

快斗は自分の席から立ち俺の方へと歩いてきた。

「駿、今年もよろしくな」

「あぁ、よろしく」

などと短い挨拶を済まして俺は自分の席に荷物を置いた。隣の席の女子はまだ来ていなかった。俺の高校の席は窓側から男女交互に席が並ぶ配置になっている。

(誰なんだろうなぁ)と俺は思いつつバックの中らか筆箱を取り出し机の上に置いた。

その時....

廊下側の方が騒がしくなりその声が次第に大きくなり近くなった。


ガラガラ

とドアを開けるような音が聞こえ俺は、開かれたドアの方向に目をやった。

そこには、

何よりも美しいサラサラとした白く滑らかな髪、吸い込まれるような紅に染った瞳、透き通った唇。

誰が何と言おうと学年1美少女の白鳥しらどり結実ゆみの姿があった。

白鳥結実には、ある通り名がありそれはだった。

彼女はいつも何かを睨みつけるような目をしており告白をしようとする勇気のある男子を片っ端から振り、その性格、故に純白のプリンセスと呼ばれるようになった。


彼女はドアを開けるとこちらに向かって歩いてきた。

俺はその時何となく嫌な予感がした。

そしてその予感は見事に当たった!!


彼女はこちらに歩いてくると駿の隣の席に座った....。


(えぇ??お、俺こんな展開は望んでないよ神様....。)

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