第5話 マリリンの美貌+アインシュタインの頭脳+バオバオの能力

博士の研究室が激しく揺れた。地震だ、大地震だ。

バオバオが目をひらいている。

”みんな逃げるんだ、ここから離れよう。ホーたのんだぞ。”

アインシュタイン博士は叫んだ。

ホーはまた白い粉をみんなに吹きかけた。


私はまた気を失い、目をさますと大きな川のほとりにいた。

”ここなら安全、あの島はバオバオが目を覚ますとともに、火山が大噴火したよ”

声のする方向を向くと、マリリンがいた。

”え、火山の大噴火って・・・。”

”そうじゃ、わしの研究所もあとかたもなくなってしまった。”

”島そのものがなくなったんだよ”

マリリンを見ると、若い少女だった。

17歳前後かな。


”そんな馬鹿な。”

私はスマートウォッチでAIアシスタントのユミにきいてみた。

”島がなくなってほんとなのかい。”

”はい、Yahooニュースによると、昨日午後18:00に北センチネル島

は火山の噴火で島が海に沈んでしまったそうです。”

さらに私はこの場所がいったいどこなのかきいてみた。

”ところで、ここはどこなの”

”現在の場所は、タイ東北部のサコンナコン県バーンラオ村でメコン川の近くです。”

私はまたタイにもどっていたのだ。でも、なぜホーはこんな場所にみんなを連れてきたのだろうか。

”バオバオはどうしたんだろう。”

私はマリリンにたずねてみようと思った。

すると、私の背後から声が聞こえてきた。

”おい、ちび、何をぶつぶつ言ってるんだ”

そこには、5メートル近い身長のバオバオが立っていた。

顔がワニで下半身が人間だった。

そして、下半身はエジプトの古代の王が着るようなものを着ていた。

”ちび、私をどこかでみたことがあると思っているんだろう。”

”エジプトの神様・・・。”

”そうだ、ちび、私はセベク神だ。”

”お父さん、何をつまらない話をしてるの、早くパヤナーク様を探さないと”

マリリンがバオバオに言った。

え、お父さんって、何を言ってるんだ。

そういえば、マリリンの大きな瞳はバオバオの瞳によくにていた。

爬虫類の瞳だ、でも優しい瞳だった。

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