第14話 天才!居場所特定マップ2
A77地区に着いた私は赤い光が指す方向へただただ進む。
流石に200kmちょっとの距離を走るのはきつかった。
この身体だし体力あんまりないんだよな……!
ノルくんどこだろ?
でも、やっと会えるんだね!
貴方が居なくなってから私もママも寂しかったんだから!
――あれ?なにこの記憶。
あ!もしかして!
レイラインのシステムを管理者権限で覗いてみた。
あれれ~?これ私と『私』の精神がもとの身体に戻ろうとしてるのかねえ?
同じ身体、同じ魂核だったとしても無茶だったかな?
双方向に私と『ワタシ』の精神やらなにやらがすごい量のエーテルになって混ざって滞留しちゃってるね。
まあまだ私はアーニアとしての篠村綾子という自覚はあるかな?
でもあっちの『ワタシ』はたかだか17年生きた程度の記憶量だと私の記憶でだいぶ影響受けちゃうかもなあ。
戻ったらなんとかしよう!いまはノルくんに会いたい!!
ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!
この不明な感情の爆発で私は正気ではないのだろう。でも、今はこの気持ちに身を任せてもいいかな。
ノルくんのいる場所まであと100メートル!
ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!
ノルくんのいる場所まであと50メートル!
ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!
ノルくんだー!!!!!!!
やっと会えた!!本当に、どこいってたのさ……!!
「ノルくん」
「お??アーニア?か?よくここにいるってわかったな」
「そうだよ!ノルくんのアーニアにして篠村綾子だよ!まあノルくんのいる場所なんて勘でわかっちゃうよ!」
これは間違っていない。
私の勘を増幅させただけで赤い糸が伸びるのだ。
これは……愛!!??
「……――」
「どうしたの?顔逸らして」
「いや、なんでもないよ」
「ノルくんなんかいいことあったの?ニヤニヤしちゃってー」
「いや、特になにも、ノルくんか、数千年ぶりに呼ばれたな」
「へへへ、いまねーこの身体17歳なんだよ!訳合って入れ替わってるの!」
「あー、もう一人アーニアがいるのは把握してたけど。髪がそこまで長くないな」
この身体だと肩にかかるくらいの長さくらいだもんね。
「えへへー似合うー?ところでノルくんなにしてるの?何日もみんなと別行動してたって聞いたけど。」
「ああ、似合ってるぞ!俺はな、月詠レイが復活したと同時に思い出したことが幾つかあってな。それを処理していた。昔な外からの侵略者を倒しきれなくて封印だけしてたのが何体かあっただろ?今なら倒せるから一体一体倒して回ってた。」
「えー、みんなの力借りないの?ノルくんだけで大丈夫なの?私、心配だよ?」
ノルくんになにかあったら私、死んじゃうよ?もういなくならないで…。
もう休学したり部屋に引きこもりたくないよ?
「あ、まあみんなに協力してもらった方が楽ではあるけど、これは俺たちの落とし前だろ?かといって復活したばかりの月詠レイいやレイにお願いするのもな、アーニアもいまガーデンやレイラインが不調だったりしていたからな。」
「もー!私はいま身体は違うけど封印されている侵略者程度なら万全に戦えるよ!一緒に戦おう!?もっと私を頼って!!」
「おう…、さっきからレイラインを観測しているとすごいエーテル滞留が起きて詰まってるみたいなんだけどアーニアともう一人のアーニア、いや篠村綾子の…――その記憶やら精神がもどろうとしていないか?いま、大丈夫か?」
「てーんさい!ノルくん!天才!!よくわかったね!!その通り戻ろうとしててね!しかも向こう『ワタシ』の記憶も少しだけ混じっちゃってるの!時間制限があるから早く一緒に倒しちゃお!」
「ノルくん呼びもその影響か?」
「わからない、けどノルくんって呼びたい気分!」
今にも抱き着きたい。
でもアーニアとしての私が大半を占める今の状態では辛うじてそれを抑えていた
というか抱き着くなんて恥ずかしいし。
えへへ、やっぱり抱き着きたい!
貴方がいなくなって絶望に明け暮れて部屋に引きこもってけど――
やっと会えたし!!
ノルくんノルくんノルくんノルくんノルくんノルくん「ア、アーニア!?」
ハッ!!!いっけない!!抱き着いてしまった。
どうしたの?ノルくん?顔逸らしちゃって。
「ごめんね、この身体で200kmくらい走ったからちょっとフラフラしちゃって。」
嘘だけど。
「ノルくん!さっさと倒しておうちに帰ろう!!」
「おう、そうだな!倒して家に帰ろうな!」
ノルくん顔を掌でパンパン叩きだした!気合を入れてるんだね!
あー叩いたから顔真っ赤っかだよ~。
私も真似して顔を叩いた。顔真っ赤っかだろうね。
「えへへ、これでノルくんとおそろいだね~。」
「……――!!!」
え、ノルくん自分の顔叩きすぎ。
「ノルくん、あの時は怖い侵略者たちだったけど私も一緒だから大丈夫だよ?だからそんなに気合を入れなくても大丈夫だよ?」
頷いてくれた!
あ、そんなに顔叩いたら顔腫れちゃうよ?
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「じゃあジャバウォックを倒しにいこうか」
「あー、ハロウィンの時に来た侵略者だよね!確か!仮装で誰かが化けてるのかと思ってたんだよね!あの時は楽しかったねー!」
「ハハハ、そんなこともあったな。」
「それでねそれでね、あのときねー」
~~~
思い出話に華を咲かせちゃった!あー!いいなあこういうの!
おしゃべりしている内に旧王城の深部にある封印の間にたどり着いた。
この旧王城って完全に宇宙を飛ぶこと想定しているスペースシップなんだけどね。
まあ外宇宙よりも私たちは今内宇宙ある物を守らなければいけないからそれはもう過去のお話。
「じゃあ私が復活させるね!出ておいで!ジャバウォック!!」
亜空間に閉じ込めておいたジャバウォックが姿を現した。
懐かしい!!
お腹が空いているのが凄く怒っているね。
さあいくよ!ジャバウォック!!
「必殺!私のパンチ!!!」
魔力を存分に込めた私の最強の技だよ!!
もちろんジャバウォック程度ならワンパンだよ!
もの凄い轟音と同時にジャバウォックを壁に叩きつけた。
壁壊れない!!スゲー!!流石私が昔開発した超硬い壁!!
って思ってたんだけどさ…――
仕留められてなかった。
どうしてーーーーーー!!!!!!
ジャバウォックくん瀕死ではあるんだけど、どうしてーーーーーー!!!!!!!
「アーニア、やっぱり身体が違うからか?威力、前の1%くらいだぞ」
どうしてーーーーーー!!!??
………………――――どうして私、ここにいるの?
え!?え!?え!?なに!?なにあの化け物!!?
牛すじカレーは?何か咆哮してない?
体めっちゃ光ってない?口にエネルギー貯めてない?
それ放つの?
それ放っちゃう?
ダメダメダメダメひぃーーーーーー!!!!
「こ、ここここここわ――」
1ミリも身体を動かせない。
「アーニア?くっ!!」
誰かが、化け物に向けて日本刀?のようなものを振るい両断した。
化け物は光を失い、死体となったようだ。
「大丈夫か!?アーニア!!」
この声。
「やっぱりその身体じゃあまり無理しない方がいい。もしなにかあったら俺――」
「ノ……ル…くん…なの??
「……――?どうした?懐かしいな本名の方で呼ばれるの。」
首を傾げて微笑むノルくん。
あー、夢かー。私料理してたしねー。
そうだよねー!ノルくんいるわけないよね。
どうせ醒めちゃう夢だしー抱きついちゃお!!
顔もグリグリ擦り付けよ!!
背中に手を回して抱きしめよう!!
「ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!ノルくん!」
ぐりぐりぐりぐりぎゅーぎゅー!ぐりぐりぐりぐりぎゅーぎゅー!
「――!!アーニア!どうした!」
「アーニアじゃないでしょー!綾子でしょ!!」
「お、おう、あ、綾子どうしたんだ急に?」
「これは私の夢の中なのです。ノルくんは私の言うことを聞いて膝枕しなさい!少しフラフラするの。」
夢の中なのにフラフラするしもの凄く眠い。
「夢?い、いや、いいぞ!大丈夫か?」
ノルくんに膝枕をしてもらった。フラフラしなければ私が膝枕をしてあげたいな!
夢なら醒めないで
「ノルくん、わたしねー、牛すじカレー作ったんだよー。えへへ一緒に食べようね。」
「お、料理したのか。楽しみだなー。そうだな、家に帰ったら一緒に食べよう。」
夢の中では同じおうちに住んでるのかな?
も、もしかして、私たち、け、けけけけ結婚しちゃってるー???
そ、そそそそそーいえば!さささ、さっき!「その身体じゃあまり無理しない方がー」って――
――もしかして、夢の中だとお腹に生命宿しちゃったりしてるーーーー!!??
「綾子、今日はありがとな、来てくれてうれしかったよ。」
「????え?どーいたしましてー。」
夢だからやっぱ意味不明だわ。でもいいなあ。
ああ、でも夢の中でも眠いわ…。
「ノルくん、おやすみ」
「ああ、おやすみ。しっかり休め。綾子」
どうか次に目が醒めたときには「おはよう、今日もよろしくね」とノルくんに伝えられます様に。
そう願い、私は眠りに着いた。
---------
目が醒めたらノルくんはどうせいない。
だってこの世界は私と住んでいた世界とは違う世界なんだもん。
あんな夢をみたあとだとちょっとげんなりしちゃうなあ。
心地よい揺れで目を覚ました私は重い瞼ゆっくりと開いた。
なにか揺れてるね、地震??
空は紺色に染まり、月が高く昇っていた。
何やら背中が温かいぞ?へ??
ノルくんの膝の上に座ってる!夢の続きだ!やっほーい!!!
私の中で全篠村綾子が万歳をしまっくている!!全篠村綾子が胴上げをしてくれている!!
ありがとう!!!
ありがとう!!!
ありがとう!!!ありがとう!!!
私!!幸せになるね!!夢の中だけど!!!
「おはようノルくん、今日も1日よろしくね!」
お願いごとしてみるもんだなー!!!もう叶っちゃったよ!!
「おはよう。もうすぐ家に着くけど身体大丈夫か?フラフラしていたけど。」
うん、全身筋肉痛みたいでものすごく痛い。でもそんなのいいんだよ!
「ちょっと身体が痛いかなー。ちょっとどころかものすごく痛いかもね、へへ」
「痛いのに嬉しそうだな。大丈夫か?」
ここだ!!
「あー!!大丈夫じゃないかも!フラフラしちゃう!ノルくん!フラフラしちゃうー」(棒)
んー!ぎゅーっとしちゃえぎゅーっとしちゃえ!
どうせ夢だし胸とか押し付けちゃえ!!ジタバタするなよー!!!ノルくん!!
「あ、アーニアさん?」
もー!!!
「綾子ですー!!」
「あぶない!あぶない!!今、空の上!!」
へっ!?
ノルくんの首に手をかけて胸を押し付けたと同時に辺りで見回した。
――ぎゃーーーーーー!!!!!高い高い高い!!!こわ!!!
「ノ゛ル゛ぐん!!!怖゛ひ~~~~~!!!!!」
ジタバタしてたらガシっと首と背中に手を回され押さえられた。まるでハグするかのように。
ふ、ふおぉーーーーーー!!!!!おとなしくするしかねえ!!!!
私もノルくんの首や背中に手を回しガシっと固定した。もう離さねえ!!
「これで大丈夫か?」
大丈夫もなにも、永久にこのままでいてーーーー!!!!といっても落ち着いたとはいえまだ少しだけ怖いので軽くうなずいた。
舌かんじゃいそうだし。
「さっきまでアーニアだったんだけどな、やっぱり途中から綾子に戻ったんだな。」
ふふふ、現実の情報が夢の中でもごっちゃになってる。
この身体は髪があそこまで長くないし元の身体に戻ってるのね。
落ち着いてきたし膝にお座りフォームに変更!よいしょっと。
あっと、フラフラするノルくん手伝って!!
ノルくんの胸に背中を預ける感じに収まりノルくんの両腕シートベルトも装着!!
ノルくんビクってした!ハハハ
「そうみたいだねー。アーニアの身体に入ってたけどやっぱりあっちの身体みたいに鍛えてないから動きずらいね、この身体。」
「まあ、アーニアがその身体で200kmくらい走ったりジャバウォックを思いっきり殴ったりしてたからな。あのままアーニアだったらなんとか回復出来たんだろうけど、止めれば良かった。これ飲んで」
あいつー!!私の身体でそんな無茶したのか!!って夢だしね。
まあいっか。
おかげでノルくんにも会えたわけだし。
むしろアーニアグッジョブだよ!!
ってノルくんなにこれ?飲めばいいの?どっかでみたな?
あ!結社のポーション的な回復薬的なにか!!アーニアの顔が刻印されてる!!
これは私の顔でもあるから恥ずい!!!
でもこれめっちゃ効くよね!!??
こくこくとそのポーションを飲み干した。ちょっとぶりっ子したぞ!!
「それ飲むと筋肉痛程度だったら全回復すると思うけどどうだ?」
む?むむむ?おー???肩こりみたいなのや筋肉痛みたいなのがウソみたいになくなった!!すげえ!!
「しゅ、しゅごい!!!」
いまならなんでもできるできる気がする!!空の上でも怖くない!!気がする…。
そういえばさ、空の上?
「ノルくん、これ何に乗ってるの?」
「ああ、綾子は知ってるかわからないけどノアって神龍の子にドラゴンになってもらって乗ってるんだ。」
ノア!ノアなの?
『あやこ様ー!!ノアだよ!!わるいやつらに噛まれたとこだいじょうぶ?』
え、えー!!!このでっかいドラゴンってノアなの??こんなドラゴンにもなれたの?
「もう大丈夫だよー!ノア心配してくれて!ありがとう!ノアこんなカッコいいドラゴンになれるんだね!すごい!」
『えへへ。でもリナお姉ちゃんには神龍はもっとスマートであるべきって言われるから早く、みんなみたいに人間の姿になりたいなあ。』
えー!リナちゃんノアよりもめちゃくちゃデカいドラゴンになってたじゃんね!私知ってるよ!でも、夢だしな。
「ノアは修業中でちょうどあの辺をねぐらにしているみたいでな一緒に戻るか?って聞いたら喜んで乗せてくれてな。」
『ノル様、家に帰る口実を作ってくれてありがとうございます!!わたしも自由に帰りたいです!!』
「そうだなー!別に修業だからって一人で暮らしててもなあ、ちょうど綾子もいるしなんとか言っておこうか?」
『ぜひぜひお願いします!』
私がいると?家にずっと入れる口実が作れるの??夢だしね!わけわからんけどまあいっか!
『ノル様!綾子様!何者かが前方から接近してきます!……――ってあれ?リナお姉ちゃんと――』
「ああ、さっきルーンで連絡してな。迎えに来てくれたみたいだな。」
「お兄ちゃん!!綾子は??大丈夫!?」
あ!こっちの世界のレイちゃん!こちレイちゃんだ!レイちゃんがドラゴン(リナちゃん?)に乗ってやってきた。
「レイちゃん!!」
っと空の上だった…、立ち上がれねえ。ちゃんとシートベルト締めなきゃ。
ノルくんの両腕でしっかりと自分を固定した。
ん?レイちゃんどうしたの?そんな目を見開いて。
「レイちゃん!ノルくんに会えたよ!!」
って通じるのかな?この世界のレイちゃんには。
レイちゃんは深くため息をした後、思い切り笑い出した。
「ハハハハハ!元の身体に戻ったんだね!こっちの綾子もアヤもそこまで積極的になれないのにすごいわ綾子!ハハハハハ!思わぬダークホースが自分になっちゃうぞ!!ひっひっひっひ!!」
こっちの世界のレイちゃんが爆笑してる。
愉快そうでなにより!というかお兄ちゃんって言わなかった??
さすが夢!!お兄ちゃんって人とノルくんがごっちゃになってるね。
めっちゃ笑える。
「プ、くふふふ、ハハハハハ」
『アーニア姉さん』
「お!リナちゃん数時間ぶり!なんか前のドラゴン形態より何十倍も小さいね!それにキラキラしていて綺麗!」
『ありがとう、って、ちょっ!!大きくなった時のことは言わないで!!』
『リナお姉ちゃん……??』
ここからじゃわからないけどノアがジト目になってそう。ダメだよ?妹に威張ってちゃ、姉妹同士は仲良くしなきゃ。
他愛ないおしゃべりを続けながらもおうちに着きそう。
夢の中だけど私とノルくんの愛の巣へ!!!
夢の中だけど私この身に新たな生命宿しちゃってるかもだし安静にしなきゃね。
だって「その身体じゃあまり無理しない方がー」って言われたんだよ!?
そういうことだよね!?畜生、身に覚えがねー!
私はお腹を優しくさすった。
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着いたのはいいんだけどさ、結社本部じゃん!
うわー、夢なのにすげーリアル。屋敷の入り口前に誰かいた。
見たことない人だなあ。結社の人かな?あ、近づいてきた。
「髪が短いお姉さま……――、本当にもう一人、お姉さまがいらっしゃるとは――今の状態はアーニアお姉様なのですか?」
だ、だれ?妹?なにこのお姉さん。どう考えても私よりお姉様って感じの、むしろTHE聖女様って感じ??
「私はアーニアではないですよ。お姉さん」
「……――!?」
お姉さんはプルプル震えだした…。
「お兄様、この方はアーニアお姉さまと同じ人であってアーニアお姉さまではないのですね?」
「ああ、そうだ。この子は綾子と呼んであげてくれ。」
「篠村綾子です!よろしくお願いします!」
ハキハキ言えた!!緊張しちゃったよ!!
きれいな知らないお姉さんにお姉さまとか言われちゃったし。
アーニアの妹なんだろうな。
お姉さんは口元を抑え、目をキラキラさせながらも自己紹介をしてくれた。
「私はリリス・フォン・シュテュルプナーゲルと申します。アーニアお姉さまの妹です。と同時に貴女の妹でもあります。よろしくお願いしますね綾子お姉さま。」
ふぉーーー!!きれいなお姉さんな妹が出来た!!
「よ、よよよよろしく!!!」
緊張しちゃった……!
「ところでアーニアは?」
「まだ目を覚ましません。数時間前に料理をしていたところで倒れそれ以来まだですね。恐らく記憶量が約数千年分ありますので脳への処理でだいぶ時間がかかると推測されます。命にそのほか健康状態に別条はないみたいです。」
「そうか、良かった。って、アーニアが料理?」
それ私が作っていたカレーだね!
へー夢の中だとアーニアが作っていたことになってるんだね!
まあお腹すいたし晩御飯食べたいね。
「おそらく、中が綾子姉さまの状態の時にされていた料理だと思われます。いつものお姉さま、今は料理しませんからね。」
へ?あー夢の中でもそういう修正が入るのね。
私も自分の料理なのに!とかちょっと思っちゃったし。
夢って思い通りになるのかな?
「ノルくん、さっき話した牛すじカレーあるから一緒に食べよう?」
「ああ、みんなに振る舞ってくれ。」
「ここでお話してもなんですから家の中に入りましょう。」
っとみんなで入り口に向かっていたらドアが勢いよく開かれた。
「ノルさん!!!」
レイちゃん!!ノルくんいるよー!!!会いたかったよね!?
「私ー!!もっと積極的にいけー!!!」
こっちの世界のレイちゃん、こちレイちゃんがなにか煽りだした。
夢の中とは言えレイちゃんノルくんを好きになってる設定なのかな?
顔を真っ赤にして目がぐるぐる回ってる。
こんなレイちゃん初めてみたよ。
かわいいな。
「な、ななななな、なんのこと!?」
『レイちゃんー!!おいてかないでー!!』
っていってちっこくなったノアとどこかにいっちゃった。
こちレイちゃんとレイちゃんの相性はあまりよくないのかな?
ともあれ、夢が醒めるまでは楽しむぞー!!
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