第13話 天才!居場所特定マップ!



「はあーしんど」

 17歳とは思えない自堕落の塊みたいな身体に歯磨き粉の最後を搾るかの様に力を入れ、状態を起こす。

 そもそも17歳……?

 あれ?私、何歳の時にこっち来たっけ?


 『ワタシ』さー、もっと鍛えようね。これじゃ死んじゃうよ?あの人を守れないよ?


「ワタシにはもっと強くなってもらわないとね……」

『アーニア様、秘匿回線にて通信が入っております。』

 あれ?ルーン?どうしたの?いつもみたいにおしゃべりじゃないね。

 なんかAIって感じになっちゃってるけど……。

『まあいいや、繋いで』

『綾子ー、大丈夫かニャ?』『綾子!!大丈夫?』『そろそろ私たち表に出ていいかニャ?』

『あー、もう!順番にしゃべって!もう大丈夫よ!私のガーデン、知らないうちに復活してたけどなにかわかる?』


『レイラインのあの子が直接代替え経路作ったと思われるニャ。あと【月の姫巫女】月詠レイの半分が体ごと目を覚ましたニャ。レイの方で、通常とは違う状態でエネルギーの受け皿になってると思われるニャ。今綾子は不安定だからエネルギーの受け皿にはなってないみたいニャ。』


『あー、それで私のガーデンが安定したのか。どこかで詰まってるみたいな感じはあったのよね。』

『そもそもレイラインと綾子のガーデンの障害は綾子とレイが二人になったことで魂核被りしたこととでなかのエーテルやらに行き場が無くなったことが発端ニャ。あとは偶発的に色々なことが重なったからにゃ。レイラインからエネルギー変換の際に受け皿になってたこっちの綾子とレイの冗長経路が両方とも停止したからニャ。まあ対策しててもうまくいかないもんニャー。』


 私がここいるのはあの子たちみたいにこの世界にやって来たからだ。

 あの子たちが来るのはわかっていた。

 だから対策はした。

 でも上手くいかなかったみたい。

 理を超えた力に対策なんて無理だったんだろうか。

 レイちゃんが目を覚ましたからか、少しずつレイちゃんのことを思い出せてきた。


 そもそもなんで忘れちゃったんだっけ?まだ全部思い出せないなー。


『ところでさ、私たちはそろそろ表に出ていいかニャ?』

 えー

『それはやめた方がいいんじゃない?から。辛い思いさせて心苦しいけどさ。』

『そろそろ飽きたのよ!ノルさんも馬鹿みたいに強くなったしそろそろ戦いたいわよ!』

 相変わらず戦闘狂だな!


『あと20年から25年以内にはあなたたちが居なくなるから、そしたら出てきなさいよ。25年なんてすぐでしょ?』


『ずるいわよ!綾子はもう自分と接触するどころか入れ替わってるんでしょ?ずるいわ!こんど戦いなさいよ!』

 あーもう仕方ないじゃん。わかったよ。今度戦ってあげるから。

『あなたたちには当分肩身の狭い思いをさせるけど、状況が変わればまた連絡するよ。じゃあね』

『仕方ないニャー』

 旧く古くからの友人たちとの会話を終え、これからここにくる『私』との対面に向けて、その後に向けて考えていたプランを整理しなければいけない…――だけどさ!

 この身体の影響かさっぱりやる気になれない!

 今日はまた寝てようか!体の調子まだよくないし!寝よう!!


 私謹製!お兄ちゃんに抱かれ枕!召喚!

 これを発明した私は天才かもしれない!!絶対に私以外の人には教えてあげないけどね!!

 私が今いるのは結社本部の自室。

 自宅ね。


 約3,000㎞あるこの島国のちょうど真ん中くらいに位置するところに存在している。

 結社自体は世界中に支部があるけどそこは妹達が各地に散らばって統括している。

 いわゆるエリアマネージャーだね。差し詰め私は本部付き事業部長て感じかな。


 でも25年くらいは結社の仕事はまともには出来ないかな。

 あの子たちがこの世界にいる間は。


 ドンドンドン!!ドンドンドン!!

 うるせぇ


「綾子ー!!入っていい?」

 17歳の方のレイちゃんか。私の親友であるらしい彼女は毎日ここへ足を運んでくれる。少しずつレイちゃんのことも思い出してはいるけどまだハッキリとは思い出せないのよね。


「入って大丈夫だよ!」

 あぶね!お兄ちゃんに抱かれ枕隠して…っと。

「綾子具合はどう?」

「まだかなあ、何もやる気になれないくらいに具合が悪い。」

 これはマジだ。


「そっかー!お大事にね!エレナがさー言ってたんだけど、私と一緒にいた綾子とあとアヤ?って人と、あと、ワタシももうすぐこっちに着くらしいよ……。私もいたんだね。まあ綾子がいるならいるのかな?とは思ってたけど。」


 まあそりゃいるよね。

 みんなにはいろいろと説明しないとなあ。

 この世界から出ていってもらうことも含めて。


「綾子さー、その布団の中の膨らみってなに?」

 むぅ。それに気づくんじゃねー!


「何って抱き枕だよ!抱き枕!まさかお兄ちゃんに抱かれ枕なわけないでしょー!ハハハ」

「お兄ちゃんって誰かわからないけど、まあ聞かないでおくよ。ごめん……」


 セーフ!!絶対バレてねー!!あぶねー!

「じゃあ安静にしててね。ご飯の時に持ってくるから一緒に食べよ!」

「うん!ありがと!」

「またね!綾子」


 レイちゃんいい子だなー!かわいいし!

 さて、そういえばお兄ちゃんどこにいるのかな!?私が開発した私専用お兄ちゃん居場所特定マップによると……?


 あれ?いなくない?


 あ!!まさか微量な私の魔力を探知されて対策された?アプデが必要だ!!

 私の魔力ってことはバレてないはず!!

 偽装は完璧!!


 こうしちゃいられねー!!お兄ちゃんを探しにいかねーと!


 「ワタシ」やアヤ?そんなの後回しだ!私の存在理由や優先順位は1位と2位に9999憶光年の差をつけてお兄ちゃんなんだよ!!待っててね!お兄ちゃん!!いまいくからー!!!

 レッツゴー!お兄ちゃんのもとへ!


 お兄ちゃん探しに飛び出したはいいけど今17歳の『ワタシ』の身体のままだったわ。

まあ中身が今の私だし大丈夫でしょ。

 

 あ!レイちゃんと夜ごはん食べよっていってたのに忘れてた!流石に一報入れとくか~。エレナに送っておこ。


 "レイちゃんへ言伝!お兄ちゃんを探してくる!緊急事態!!ごめんね!"


 これでヨシ!!


 ふふふ、お兄ちゃんの居場所特定マップは所詮簡易なもの。

 私が発明した術式「おにいちゃんと赤い糸」を使えばすぐさまお兄ちゃんの居る方向に赤い光が伸びるのだ。

 ちなみに赤い糸ひかりは私にしか見えない。

 こんなの使ってんのバレたらヤバいからね!


 ――おっと、まてまて!待つんだ綾子!お兄ちゃんに通信いれればいいじゃん!

 私一体なにを考えてんの!?

 この身体だからかな?

 ひとまず冷静になろう。


 ひーひーふう、ひーひーふう。


 通信いれよ!ルーンおいで!

『ノルワルド様へ通信を開始します。レイラインにてエーテルの流れに膨大な滞留及び負荷が発生している為、レイラインより通信を拒絶されました。』


 はー!?なにやってんの!?レイライン!邪魔をする気?

 本当に緊急事態じゃん!!

 でもそれよりもお兄ちゃん!!

 くそー!今行くから待っててね~!!お兄ちゃん!!


 いくよ!術式『おにいちゃんと赤い糸』


 術式陣が浮かび上がり赤い光がお兄ちゃんのいる方角を指し示す。


 あっちだね!っていやいやいや!!

 もっと冷静になれ!どうした私――!?

 あぶねー、自分でもおかしいなって思うくらいに熱くなってたわ。

 ひとまずは深呼吸をしよう。

 これじゃあ、金魚の糞かの如くお兄ちゃんの後をつけるやばい女じゃん。

 まあ金魚の糞はいまに始まったことじゃないけどさ、こんなあからさまにはしてないよ。


 ――心当たりはこの身体


 もしかして、お兄ちゃんに会いたがってる?

 同じ『ワタシ』だからこそなんとなくわかる。

 いやまさかなんで?

 『ワタシ』は現代日本からこの世界へやってきて、なんでお兄ちゃんに会いたがってるの?

 向こうの世界でなにか悲しいことがあったような…ないような?


 とにかく、なんでなのかわからないけど無性に無性にお兄ちゃんに、いや…、ノルくんに会いたい!!


 抑えきれない理由の解らない感情に支配されそうで抗っていたけど、きっとこれは素敵な感情だ。

 どこか哀しく寂しい感情。

 こんな感情のまま、『ワタシ』は生きていたのだ。


 素敵だけど、とても甘酸っぱいような儚いような。

 ノルくんに会う術が私になかったら私自身もどうなってしまうかわからない。

 それほど素敵で辛い感情。

 『ワタシ』が抱えているのこの気持ちに身を任せてみよう。

 私にはノルくんに会う術があるのだから。


 深呼吸をして、ノルくんの居場所を確認した。


 この方角はA77地区?あの場所って確か、旧王国の在った場所。

 今は遺跡化していたはず。

 そう、この身体がドラゴンタイプの魔モノに殺されかけた場所だ。

 少し怖いな。

 

 なんで?怖いの?私?殺されかけたから?

 そんな甘えたこと言ってんじゃねー!!


 まっててね!!ノルくん!!


 私はA77地区へダッシュで向かった。

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◇結社本部


 結社本部に着いたのだったけど…。

「え、アーニア、私の身体のまま家飛び出しちゃったの?」


「そうなの。おねーちゃんね!なんかものすごい速度でA77地区に向かったみたい。一応、リリスちゃんが迎えにいったけどなかなか追いつけないみたい。あ!おねーちゃん!いつもの恰好のおねーちゃんだ!」

「姉上なのか?さっきまでいたのも姉上?知ってはいたのじゃがどうも頭で整理ができんのじゃ」


 エレナ!セレナ!久しぶり!かわいい妹達!長年慣れ親しんだ家!

 私は帰ってきたぞ!!…ってあれ?

 長年慣れ親しんだ家??初めてきたけど?


 こっちにいた『ワタシ』アーニアは私の身体のまま家を飛び出してどこかへ行ったみたい。

 まあ同じ私だけどさ無茶すんなよ、重傷者だろ。


「あらー、あの人もいないし、アーニアもいないの?私と綾子、アーニア3人並んであの人に見せたかったわねー。」


 アヤの言う、『あの人』が相変わらず誰なのかわからないし興味はないわけではないけど、今のところは得にどうでもいい。

 でも私にとっての『あの人』がどこかにいる気がする。


 なにも根拠がないのだけれども何故か、近いうちに『あの人』に会える気がする。どうして?

 さっきから私の記憶と認識がズレ始めている。

 どうして?

 結社本部がある島国に入り始めてからどうも少し記憶にないことに確信をもつ様な…

 そんな感覚に陥っていた。


 あ、私と一緒に来たレイちゃんだ!

「レイちゃん!ただいま!お土産あるよー!」

「お帰り綾子ー!って本当にこっちの世界の綾子の身体に入ってんの?」

「そうだよ!面白いよね!おかげで私は助かったんだけどさ。レイちゃん、エレナ、セレナみんな本当にごめんなさい。私があそこでローブを脱いだから迷惑をかけちゃったし、こっちの『ワタシ』にも迷惑をかけちゃった。」

「いいよ、綾子が無事なら。お礼はこっちの世界の綾子に言ってくれ。」


「そうだね。」

「ハハハ、私がいる!」

「あ、なんか話には聞いていたけど本当に私だ!」

 こっちの世界のレイちゃんと私と来たレイちゃん初対面!!これどーなっちゃうの?


「若い方の私!まだ良い子仮面被ってんの?好きな人にはもっと心の底から積極的にならないと、どんどん引き離されちゃうよ。」

 って、なんで私の方みたの?こっちの世界のレイちゃん!!間が長いな――こっちの世界のレイちゃんでこちレイちゃんと呼ぼう。

「な、ななな、なんの、こと、だ……よ」

 あれ、レイちゃんなんで動揺してんの?

 あ!自分自身で色々知られてるから年の功でからかわれてるのね~!

 あまり触れないであげようか。

 まあレイちゃんはレイちゃん同士で仲良くしてほしいな!

 そっかーレイちゃん好きな人いるんだねー!

 お兄ちゃんって人かな?って、んなわけないか!


 でね、この結社本部って思ったより普通の屋敷なのね。

 なんというか屋敷だから大きいのだけど全世界に結社支部を構える大所帯の組織の本部には見えない。

 差し詰め、貴族が住んでる別荘って感じ。

 まあ周りには馬鹿でかい畑とかビニールハウスとか倉庫がいっぱいあって、少し離れると民家が立ち並ぶ集落がある。

 私はこういう方が好きだけど。


 まあワタシが、アーニアがいないんじゃねー。

 どうにもならないし料理でもして待っていようかねー。


、ハンバーガーが食べたいニャ。」

「あ、!久しぶりー!あのハンバーガー好きなんだねー!いいよ!また作ってあげる!」

「ハハ、にゃ。やったニャー!本当にあれ食べたかったニャ!」

 ん?あれ?なんだこの違和感。まいっか。まだ時間もあるしたくさんお料理しちゃおっか!


「ツムギちゃん!お料理しよう!!」

「はい!喜んで!」

「エレナ、キッチンどこ?」


 エレナにこっちーって教えてもらってキッチンまで連れていってもらった。

 なんというか屋敷なので大きい調理場なのかなあ?って思ってたけど結構広めのダイニングにカウンターがあるタイプのオープンキッチンだった。

 結社の仕事もみんなこの部屋のどこかに適当に座ってしているらしい。

 お洒落だねー。


 理想の職場じゃん!私は働いたことないから詳しくは知らないけど!


 あ、ツムギちゃんポテトサラダか!手際いいなあ!私もいろいろ作っちゃうぞ!

オムライス人数分にロールキャベツにあとナツ用にハンバーガーつくろっか。

 材料もいっぱいあるしソースもいろいろ作れちゃうな!


 あと牛すじカレーかな!『あの人』にも食べてほしいしね!


 って、アレ?『あの人』はあの人で?ん?おかしい!何かんがえてんの…私?

 牛すじカレー作っても『あの人』はこの世界にはいないし……

 でも成長した私の料理食べてほしいなー!!

 

 って――おかしい!さっきから私!絶対におかしい!!

 異世界にきた反動で気が狂ったか?


 私は篠村綾子!17歳!体はいま現在年齢不詳!!料理が得意!そして弱い!!


 大丈夫、大丈夫、料理を続けよう。


~、ハンバーカーまだかニャ」


、ちょっとまってねー、ハンバーグとバンズ焼けてないから。」


「あれ?綾子、もどった?アーニアに?」


「え、戻ってないよ!私は篠村綾子17歳!」


「え、いきなりどうしたニャ?」


「いや、なんでもない。」


「出来上がりそうな時にまた来るニャ」


 ふふふ、よっぽどあのハンバーガーが気にいったんだなー。

 ナッちゃん!食い意地張ってたもんね!

 和みながらもダイニングから出ていくを見送った。


 あれ?またキョロキョロしながらダイニングに入って来た。

 どうしたの?少し緊張してる?


「これは!あの時のハンバーガーを作っているのですかニャ?」


 ん?なに、その敬語?あれ?敬語キャラだったっけ?

 あれ?あれ?


「ナッちゃん、もうちょっと待ってってさっき伝えたじゃん。ふふふ、なに?つまみ食いしに来たの?」


「え???そ、そんなことないですニャ!アーニア様の、いや綾子様ニャ、前作ってくれたのが美味しくてまた作らないかと思って様子を窺いに来たですニヤ。ニャハハ」


 ん?なにさっきまでタメ口で居心地よかったのに。

 あーでも多分、私いまおかしい状態だから私がおかしいいんだろうな?


 仕方ないなー。

 せっかくだからささっと焼いちゃおっか、ほーらよっと


「はい、ナッちゃん!」

「ニ゛ャ゛アァァァァ゛!!!!!ぞれ゛わ゛だじの゛ニ゛ャ゛ア~!!!」

 ビクゥ!!!!!!


「ナッちゃん!!いきなりどうしたの?!」

「私、じゃないですニャ――あ、あれ?あ……」

 ナッちゃんが目を回して倒れた。

 大丈夫??

 え、ハンバーガーもうないけど、ハンバーガーのせい?

 ツムギちゃんが診てくれたけど気を失っただけみたい。

 美味しくて感激して失神しただけだよね!?


 試しに自分で作って一口食べてみた、けど大丈夫そう。

 美味しい!私、天才!

 あれ?食べかけのハンバーガーが消えた!


「フフフ」


 ツムギちゃんが食べたの?!


「いえ、私ではありません。ハンバーガーは私も食べてみたいですけど。どうやらが紛れ込んでいるらしいですね。まあ害はないのでほっときましょう。」


『だれがお婆さんニャー!!!!』


 え?ナっちゃんはソファで寝てるし…私自身、今すこし変だし

 もしかして幻聴???こわ!!


 とりあえず牛すじカレーでも作るかー!『あの人』美味しいって言ってくれるかなー!?楽しみだなー!


 ってウキウキしながらカレーを煮込み始めてたら古来ふるくの方のレイちゃん、こちレイちゃんが来た。


「綾子!レイラインで双方向からものすごい量のエーテルが流れてるんだけど!!今の綾子はアーニアか!?」


 ???


 え?なんの話?私は綾子だしアーニア・フォン・シュテュルプナーゲルだし。 

 ちょっと前にこの世界に来て――

 ――ノルくんに牛すじカレーを食べてもらいたくて。

 さっき古来ふるくからお友達のナッちゃんにハンバーガーを作ってあげて。

 あれ?なにか物凄く眠い。


「綾子!!」


 眠い、物凄く眠い――あ、無理おやす、み……――

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