第26話改造人間サマーン~徳川の埋蔵金変~

前回のお話。

文子と田村と共に地下の研究施設を目指したサマーンの前にコンピューターが立ちふさがる。

3つの質問に答えられなければ、彼らは、レーザーで滅多撃ちされるのであった。

どうなる、サマーン!

では、本編へどうぞ!


「佐々木 素子先生」

辺りが、水を打ったように静まり返る。

そして。

「ピポピポピポン!大正解です!」

「やったわね!サマーン」

文子が言った。

「あと、1問よ、しっかり!」

「もう、どうでもいいよ」

俺は、言った。

「何、この問題、絶対、変だろ」

「はい、では、ラストの問題です」

コンピューターが言った。

「サマーンの初体験の相手は、田所 春菜さんでしたが」

「マジで?」

文子が言う。

俺は、言った。

「絶対、おかしいぞ、この問題!」

「サマーンの初めての男は、誰だったでしょうか?」

「ええっ?」

文子が言う。

「君、バイなの?」

「違うよ!」

「早く!早く、答えてください、サマーン!」

「あと、5秒、4、3、2、1」

「田中君」

俺は、小声で言った。

「たぶん、田中 シンジ」

「本当に?」

文子と田村さんが遠く感じられる。

俺は、心で泣いていた。

「ピンポンピンポンピンポン!大正解!アタッ○チャンス!」

コンピューターの声が言った。

「次の問題に正解したら、徳川の埋蔵金の在りかを記した地図を差し上げます」

「何?」

文子が言った。

「本当に、あるんだ!徳川の埋蔵金!」

「頑張ってください!サマーン」

田村さんも言う。

俺は、ボロボロのハートを抱えて、言った。

「もう、なんでもいいよ」

「では、ボーナス問題です」

コンピューターが言った。

「田中君が近い将来、姉の田所 春菜さんと、サマーンの3人でやることは、何?」

「問題が」

俺は、叫んだ。

「おかしいんだよ!」

「なお、答えなかったり、間違えた場合は、レーザー滅多撃ちの刑です」

「早く答えて!サマーン!」

文子が言った。

「お願い!」

「、、、連結電車、、、」

「はい?」

コンピューターが言った。

「聞こえません」

「連結電車ごっこ、だよ!」


「ご利用ありがとうございました。またのご利用をお待ちしております」

「もう、使わねぇよ!こんな、エレベーター」

俺は、言った。

エレベーターから降りると、そこには、普通の町並みが広がっていた。

「何?これ」

「おお、来たか」

兄貴と2体の骸骨が出迎えてくれた。

「待ってたのよ、直之君」

「直之、いや、サマーン!遅いから、心配してたんだぞ」

「そうなんだ」

俺は、そっけなく言って、一枚の地図を3人に差し出した。

「これ」

「何?」

3人にきかれて、俺は、言った。

「徳川の埋蔵金の在処の書かれた地図」

「マジで?」

兄貴が言った。

「すげぇ、今すぐ、掘りに行こうぜ!」

「まあ、待ちなさい、学、直之、いや、サマーンよ」

父さんの骨が言った。

「ついに、今日、この日、この時がやってきてしまった。これから、お前たちには、試練を受けてもらわねばならないのだ」

「試練、って?」

俺は、言った。

「これ以上、何か、あるのかよ!」

「本当に、お前たちには、すまないと思っている」

父さん骸骨が言った。

「だが、これもまた、宿命」

「早く、言えよ!」

兄貴が言った。

「イライラするだろ、親父!」

「わ、わかった、落ち着け、学」


「はい、右手に見えるのが、我がムゥに伝わる最強の暗殺拳 ○斗神拳の伝承者を決める猫の穴、です」

「猫の穴?」

俺は、きいた。

「何、それ?」

「猫のように、飛び、犬のように食いちぎる」

父骸骨は、言った。

「一子相伝のこの拳法を修得できた者が、次のこのムゥ帝国の王となるのだ」

「何、それ?」

俺がきく。

が。

兄貴は、すでに、ノリノリで。

「任せてください、師父、母上、必ずや、この学が、○王になってみせます」

「まぁ、頼もしい」

母さん骸骨がにっこり笑った。

「じゃあ、佐山家からは、2名参加、と」


次回に続く。

待て、しかして、希望せよ!



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