第4話

迎えた当日……全ての計画は予定通りに行われ、 計算通りに、阿久野夏霧の父親は激怒!

文字通り夏霧本人は父親によって半殺しの目に合う。


探偵の富田林の誘導により、全ての罪を認め、それを本物の警官(富田林の友達)が証言者となって警察庁、検察庁、裁判所と話を進められる。


雄弁な検察官(富田林が操作して)によって阿久野夏霧は少年院送りとなった。


通常なら少女の証言が必要だが、事情があり心神喪失状態にて出廷出来ないとして、(探偵の助手の)佐和子さんに代弁してもらい特例とした。

慰謝料の3000万も妥当と裁判官が結審した。


……………………………………



増原信夫は探偵 : 富田林の指導により、狙撃ライフルの練習を始めた。


レミントンM24 SWS(Sniper Weapon System)は、レミントン・アームズ社製のボルトアクション狙撃銃と光学照準器などのオプションで構成される狙撃システムである。アメリカ陸軍をはじめ、世界中の軍や警察で採用されている。


「静香が許さないと言った時は…… 俺の手で阿久野を殺す!」


増原信夫……またの名を……

『ハンターノブオ』


狙った獲物は逃がさない!


バキューン!


☆…………☆……………☆




増原信夫は中学に通いながら… 殺し屋のテクニックを磨いている。


探偵の富田林弘太郎はアチコチの雑誌やネットの片隅に『人殺し 承ります』として連絡を待つ。 増原は富田林に応援を頼まれる。


「ノブちゃん、だいぶ腕を上げたんじゃないか?

実はな、依頼が集中してきて… 2~3件引き受けてほしいんだけど……?」


「殺しですか?…… 」

信夫はスナイパーとしての雰囲気を醸し出す…。


「ああ……血も涙も無い悪の権化みたいな奴等ばかりさ ……きっとノブちゃんの良心も痛まないだろう……。」


「分かりました……。」

増原信夫は分解していた狙撃用ライフルを組み立てて、ギターケースの中に突っ込んだ。


「携帯にも送っといたけど… ターゲットは織礼輪留太(おれ わるた)、詐欺グループのリーダーだ。爪の先に灯をともすように貯めてきた老人の年金を食い荒らしている。自殺者多数、宜しく頼む。」


信夫は ホテル ニューオータニ・イン・横浜プレミアムの向かいのビルから狙いを定める…。


風を計算し…ターゲットを確認…

照準を合わせる…撃つ。


やると心が決まれば…あとは流れ作業だ…。 現場を離れて携帯を確認する…。


『ナイスシュート! 依頼人から礼を言ってきたよ、報酬も2倍にしてくれた。感謝する。』


「フッ……。 やっちまったな…。」

信夫は小さく溜め息を吐く。


架空の口座を作ってくれた。 振り込まれた金額は1000万… 中学生の小遣いにしにゃあケタが違う。


富田林から用意されたホテルに宿泊する。

ベッドに寝転んでいると 『静香はどうしているだろう?』 と気持ちがいった…。


何事も無かったように…地球のどこかで暮らしていてほしい。

阿久野 夏霧は少年院へ行ったが…… 数年経って出てきたら、ちゃんと更正してるだろうか? 

そうでなければ俺がヤル…。 必ずヤってやるから……。


「 静香……。」

悔しくて涙が出た。

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