第10話 虫
窓の外にはポプラがそびえ立ち、その葉を透ける太陽の光、そして遙か彼方の霞にかすむ山々が連なっている。何よりも、どこかにあるのだろう滝のゴーゴーという轟音が聞こえ、水しぶきがキラリキラリと光るさまが目に浮かぶ。
そして小鳥のさえずりが…、窓の外には生きた音があった。
晴れた空では、どこまでも青い空があり、そこに一つ二つ……と流れる白い雲。やがて日が暮れるにつれ、赤く染まりゆく、全てのもの。雨の空では、濃淡の激しい灰色の雨ー白なのか、銀なのか、はたまた緑……色のあるような、ないような、絹糸の如き雨。
地には枯れ葉が積もり、その下では無数の虫たちが蠢いている。
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