第12話 罪人

一体全体、世間の奴らはどういうつもりだ。

殺せ殺せと焚き付けておいて、いざ思惑通りに事が運ぶと、今度は裏を返しやがって。


やれ人殺しだの、人非人だの、残虐非道だのと責めやがって。

どっちがだ! くっだらねえ奴ばっかりだ! 

誰かが幸せになろうとすると、誰かに横槍を入れさせる。

で、破滅を楽しむんだろうが。


『ぴかぴか光っているものは一時のために生まれたもの。

本当のものは、滅びることなく後世に伝わります』


人間の愛というものは、後者でありたいと願うもの。

そしてそのことの為に、あの二人は死刑囚を罪人として責め続ける。

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