第5話 私の空気

美海はあれ以来、平日は毎日お姉さんの所に通っていた。

なかなか上手く作れないけど、日々少しづつ出来る事が増えていると、実感出来る事が楽しくて仕方なかった。

そんな日が1ヶ月程続いて、ようやく澄んだ空気を玉の形に留める事が出来る様になった。

まだ他の複雑な形にする事は出来ないけど、これだけでもとても嬉しい事だった。

嬉しそうにしている顔を見て、お姉さんも一緒に喜んでくれた。


お姉さんの話では、この中に光を閉じ込めるのは、とても難しい事なので、他の魔法が出来る様になってから取り掛るとの事だった。


「美海ちゃんは、どんな魔法を覚えたい?」


とお姉さんが聞いた。

美海はどんな魔法を覚えたいでしょうか。

魔法と言うイメージだと、箒で空を飛ぶとか、杖から炎や水を出すとか、変身するとか、大鍋で薬草を煮て薬を作るとか、占いが思いつく。

その中でどの魔法を覚えたいか、なかなか決める事ができなかった。


「箒で空を飛びた。」


美海が答えると、お姉さんが笑いながら言いました。


「私の小さい頃同じ事考えてたの。」


明日からは、箒で空を飛ぶ練習をする事に決まっら。




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