その弐・表 『呪いの机』

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 その弐・表


 『呪いの机』



 説話


  ある日突然、自分の使用し

 ている教室の机が違うものに

 変わっている。

  その机は少し周りのものよ

 り古びていて、傷や汚れ痛み

 が目立つ。

  しかしよく見るとそれらは

 老朽化によるものではなく、

 落書きで、机のそこかしこに

 小さく刻まれている。

  更に落書きは目を離した隙に

 増え、やがてその内容は段々

 と語りかけるような、訴えか

 けるようなものへと変化して

 いき……。

  数日後、机を使用した生徒

 は行方をくらました。

  最後に目撃された時、その

 生徒は見知らぬ男子生徒と歩

 いていた。



 要因


  十年程前。

  酷い虐めに遇っている男子

 生徒がいた。

  進学校であるため、教師も

 生徒も虐めに関わろうとはせ

 ず、誰も彼を助けなかった。

  とうとう彼は虐めに耐えき

 れず、自殺した。

  友達がいなかった彼は、寂

 しさから、自身が使っていた

 机を使った生徒を連れていっ

 てしまう。




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