第3話 窓
昨日の早朝、窓の中にどことなく白々としている街並びがあった。
柄にもなく早起きをした私は、テレビにかじりついた。
現在を賑わしているヒッピー族と称する若者のインタビューに耳を傾けた。
コメンテーター三人が一人のヒッピーに対して、矢継ぎ早に質問をしている。
平然とそして冷然と受け答えしていた若者だが、ものの五分と経たない内に態度が粗雑になり始めた。
若者の言葉が荒くなり、刺々しくなる。
コメンテーター達の質問も辛辣さを増していく。
次第に苛立ち始めた若者。
その光景は、見るも無残なものだった。
一匹の子羊を、血に飢えた狼と腹を空かせた熊と猛り狂う猪とがいたぶっている。
結局のところ、ヒッピー気取りの若者をこらしめるといったことなのか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます