「脱兎」作者:綿涙粉緒 様

24作目の感想は、綿涙粉緒 様の「脱兎」

https://kakuyomu.jp/works/1177354055138274162 についてです。


まず最初に、カクヨムコンの短編というタグを確認して期待を膨らませた。

エンタメ、短編というのは一番読みやすくて、面白いですからね。

そうして読んで、面白かったです。


下記はネタバレ感想です。

未読の方はご注意ください。






時代小説のエンタメ。

正統派で、本当嬉しいです。

私は時代小説が好きです。


妻を亡くした侍が迷い込んだ小屋。

そこにいたのは妻そっくりの女で。


胡散臭いな、狸か、はたまたタイトル通り兔か?と思いながら読み進めました。

歴史小説(時代小説)を書くなら、このような文体が一番きます。

軽い感じではなく、重厚で、しかも読みやすい。

女と妻の共通点が出る度に、疑惑が膨らみます。

もしかしたら妻が人間に化けた兔だったのでは?などど。


そうして明かされる真相。

始めはこれも嘘かもしれないと思い、主人公が「うさぎ汁がまずい」と言った瞬間、ああ、やっぱり嘘だったかと思いました。

けれども………。


1万文字の間で色々思考して、楽しませていただきました。

こういう小説は好きです。


この度は企画に参加くださりありがとうございました。


次は25作目の感想、エール様の「銅貨一枚の高級娼婦」https://kakuyomu.jp/works/1177354055135853146 についてです。


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