第10話 ステータス管理出来る作者は有能、なのでこの話には出て来ません。

《ゲーム》


「シロウ様近くに盗賊の砦が、、どうすれば良いでしょうか」

他のみんなの村の村長もこんな感じなのだろうか、ログインする度にどこからともなくダッシュで現れ報告。そしてダッシュで去っていく。元気な爺さん。


「ムースカ、早く砦を攻めろよ」

傍にいるムースカに話しかける


「違うな。もっと厳かに送り出すものだ。私はそういうのに憧れている、御意!とか言いたいぞ」


「・・・・・知性溢れるムースカに問う、王が着る服の総称は?」


「趣味が電子辞書閲覧の私にクイズとは愚かな奴め。王や貴人が着る服の総称は、御衣(ぎょい)だ」


「言ったな。早く行けよ!」


「・・・では、シロウ!一緒に行くぞ」


「俺も行くのかよ」


「当たり前だ、私1人で何かあったらどうするつもりだ」


「俺も戦えるのか」


「まさかステータスを見てないのか、この私が味方なのだ。恐ろしく伸びているはずだぞ」


「どうやって見るかもわかんねーよ」


「両腕を肩口まで上げろ。笑顔で言うのだステータスオープンと」


おおっ、ステータスが見れるのか、お決まりの楽しい時間だ。

「ステータスオープン」

何も出ない。


「ふんっ」

ムースカが背後に回り両腕をとると、身体が浮き始めた


「謀ったな、ムースカ」


「坊やだからさ」



「簡雍さん、シロウさん達の村から何かが飛んでいきました」


「あれはムースカ殿です。シロウ殿を抱えています」

簡雍が村の周囲に作った柵から身を乗り出して教えてくれる。


「簡雍さんも飛べたりするのですか?」


「まさか、出来る訳ありません」


「ムースカさんって凄いんですね」


「凄いで片付けて良いかはわかりませんが、あれを見れば安心して盗賊討伐を任せそうです。私達は万一に備えて、村の警戒を怠らない様にしましょう」


「はい」

カスミは飛んでいくシロウとムースカを見ながら微笑んだ。



「ムースカ、俺は戦えるのか?」


「戦えるぞ、ステータスは強化はされているはずだ、ほら砦から出てきたぞ、少し戦ってみろ」

ムースカの言った通り、砦からワラワラと盗賊が出てきている。


「丸腰なんだけど、剣とか武器はないのか?」


「無いな、と言いたいがいきなりそれはきつかろう、しょうがないな」


そう言うとムースカの飛行速度が上がる

「シロウアタッーーク」


「嘘だーーー」


勢いをつけたムースカから放たれたシロウが雄叫び?とともに盗賊に突っ込んだ。

力こそパワー。それしか知らない筋肉ボーラーが投げたボーリングの玉の様に盗賊をなぎ倒し、砦の外壁に埋まる事で止まる。


あれっ?大丈夫だと思ったんだけどな・・

着地し壁に埋まるシロウを見る。シロウの白目。今日のラッキーカラーはホワイトだっただろうか。いやオフホワイトだったかもしれない。

戦いに犠牲はつきものだ。

「シロウ。お前の尊い犠牲は無駄にしない。悪・即・ざ」


「お前は発言に注意しろーー」


「なんだ。やっぱり大丈夫じゃないか」


「アホか。これが大丈夫にみえるのか?」


「大丈夫だったろ?強化されているんだ」


「確かに大丈夫そうだ。すごいな」


「勘違いするな。身体能力が上がったのではないからな。ただ頑丈になっただけだからな」


どう言う事だ?そうシロウが言いかけた時、砦から一人の少女が出てきた。

「あなた達が敵ね。チャッチャッと倒しちゃうんだからね」





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