第2話 ②

 俺は、カナエと一緒にミアがいるマーガ亭に向かっている。なんとか、カナエをあっさりと誘えたけどこれからが大変だろう。残り3人だけどやっぱり1番大変なのは、アミノを誘うことだろう。彼女は、この国王女で責任のある立場にいる人だ。その彼女に、太腿ギリギリのスカートやちょっと際どい服を着てもらうことになったらタツヤさんが止めそうだ。

 今は、ミアを誘って成功することだけ考えよう。カナエの手を借りてミアを誘うのに成功しても俺自身でやったことになるのだろうかここは1人で行ってあがり症や緊張しやすいのを少しでも直すチャンスなのではないだろうか。

「あのさ、俺1人でミアのところに行こうと思う」

「なんでですか、一緒に行った方が誘いやすいと思いまけど」

「そうなんだけど、やっぱこれは俺がやろうと思って行動してるんだから自分で誘ってみようと思う」

「そうです、青斗がそこまで言うのなら私は先に城に戻ってますね。がんばってね」

「うん、ありがとう」

 俺は、一人でマーガ亭へと向かった。

・・・

「おかえり、カナエ。青斗をしらない?」

「青斗さんなら、マーガ亭にいきましたよ」

「お昼ご飯なら、ここで食べればいいのに」

「いえ、青斗さんは何かすることを決めてマーガ亭に行きましたよ」

「それじゃ、青斗はこの国を盛り上げるために行ったのね。何をするのか楽しみ」

「それじゃ、私はこれで」

 青斗は、一体何をすらのかしら。異世界の人だから、何かこの世界にはないことをしてくれらのだろうか。しかし、自分であがり症っていってたけど全然そんな事ないんだよね、結構好奇心旺盛なんだろうなと思う。

 多分、周りの目や評判を気にしすぎてあがり症と思っているだけだと思う。克服できるように、私も少しは助けてあげたいな。

 私もやることやって、久しぶりに変装して街を歩いてみよう。

・・・

 マーガ亭に着いた。人はまばらなのでミアを呼んでも問題なさそうだ。とりあえず、中に入るか。

「いらっしゃいませ。青斗くんか、好きな席座っていいよ」

 やっぱり、彼女は元気がいいなと改めて思う。アイドルグループには、1人元気がある子がいるとムードメイカーになってくれるしトークも盛り上げてくれるので俺の中では必要な人だと思って彼女にした。

「今日は、ミアに話があって来たんだ今大丈夫?」

「今は、人いないからいいけど。とりあえず、店でよっか」

 彼女に言われて、店を出ると歩き出したので後ろをついて行った。どこに向かうのだろうか。この方向は、噴水通りの方向だった。

 青斗くんが、私に話ってなんだろ。昨日来た時に確かお姫様にこの国を盛り上げてほしいから召喚されたって言ってたな。でも、私って特技ないんだよね。カナエには、ダンスはうまいよねって言われたけど私自身は普通だと思う。何も考えずに、噴水通りにむかってるけど、どうしようかな。そうだ、星空の鏡に向かおう。

 この方向は、多分星空の鏡に向かっているのだろう。

 数分歩き、星空の鏡まで来た。

「それで、私にどんなようがあるのか教えてもらえるかな?」

 ミアとは、昨日出会ったので話を切り出すのが難しいがここで言わなかったらもう一度はないだろう。こんな時に、緊張をしやすい自分が憎いと思うけど、ここで頑張らないといけないと思う自分もいる。まず、深呼吸をして落ち着くか。よし、落ち着いて何話すのかを頭の中で整理できた。

「ミアには、俺とこの国を一緒に盛り上げるのを手伝って欲しい」

「私でいいの。私なんかよりも、いい人沢山いると思うけど」

「それじゃあ、だめなんだ。昨日の夜に考えたけど、俺の頭の中ではミアがいないと成功しないから一緒にやってほしい」

  ここまで、言ってくれてるから嬉しいけど何をするんだろう。後、私のことを必死に誘ってるのがわかる。

「他の人は、決まってるの?」

「うん。今のところ、カナエを誘ったところ」

 カナちゃんも、誘われたんだ。カナちゃんが、いるってことはまた学生時代みたいに一緒に楽しいことができるからやってみてもいいかもしれない。最近、2人とも忙しいから遊んだりもできていないからやってみてもいいかも。

「うん、いいよ。私も参加してあげる」

「ありがとう」

 よし、2人はクリアしたぞ。残りは、アミノとヒメノか頑張るぞ。

 そのあとは、オーブン亭に戻り昼ごはんを食べた。

 夜、自分の部屋に戻り一昨日貰った。砂時計を見ると砂が落ちていた。今のところ、10割中2割落ちたところか、これは俺が自分の世界に戻るのもそう遅くはないかもしれないな。

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