ヤンデレの彼女に絡まれて今日も死にそうです

「あれ、マフラー編んでるの?」

部屋に入ってくるなりタカシは聞いた。

「うん。そだよ」

「随分と長いマフラーだね」

「二人分だもん。これは私とタカシの『運命の赤いマフラー』なの」

「え、糸じゃなくって?」

「糸なんてプチってやったらすぐ切れちゃうじゃん。私とタカシのはもっと最強のやつじゃないとダメなの」

彼女は長くて赤いマフラーを自分の首に巻きつけたあと、同じマフラーのもう一方の先をタカシの首にぐるぐると巻きつけていった。

「これでずっと一緒だね、フフ」

ガチッと何かの金具が噛み合う音がした。

「あれ、このマフラーってどうやって外すの?」

「外す必要なんてないよ。あと特殊な炭素繊維素材でできていて、普通の工具とかじゃ切断できないから」

「へ、へえ。そっか…」

彼女は一切瞬きをしない大きな瞳でタカシを見つめた。

「タカシ好き」

「うん、ありがと…」

「浮気したら殺すから」

「だろうね!!」

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