第8話 では、幹部お披露目とまいりましょう。
『さー、新年初仕事だ。お前ら、準備は良いな?』
幹部たちを造った翌日。風斗たちはアルケーアニマとアトリエテンペスト、今日来てる幹部はネイビーだ、の戦いを観戦していた。
『飼い主!まだ新年じゃないぞ!』
『遂にカレンダーまで読めなくなりましたか?』
『主人が言うのなら今日を正月と思うようにしますが…』
『何でもないこっちの都合だ。それよりもうすぐアニマたちが怪人にトドメさしそうだ。行くぞ!』
通信機をきると、風斗はズボンのベルト留めにつけていたキーホルダーを握り、
「魔剣抜刀!エレメントアップ!」
剣に巨大化させて振るう。
黒い風を纏って風斗は暗黒騎士カオスブラストに変身した。
下を見るともう既に三人はそれぞれ対応するアニマの戦士と戦っていた。
トランプはシャインとガンファイトを、ココはグランドとインファイトを、サキはリキッドと舞うような連続攻撃の応酬を続けている。
そして最後に俺はネイビーの某電気ネズミの様なぬいぐるみ怪人を剣で突く。
「ブラストトラスト!」
風の刺突がネズミ怪人の頭に文字通りの風穴を開ける。
ボロボロと灰色の綿くずになって怪人が消え始める。
「不意打ちに風の技?ま、まさか!」
「そのまさか!」
風斗は容赦なく腹を蹴り上げ、幼女が出しちゃいけない汚い声を上げさせる。
「暗雲運ぶ墓場の風、カオスブラスト様さ。」
「うごぉ……ごっほごっほ!や、やめ…」
「大丈夫大丈夫。適当に気絶させたら怪人の材料にするだけだから。」
「ひっ!か、怪人の、材料?」
「ああ。今んとこ死体以外使かってないけどまあ平気だろう。
もし生体に反応しないんなら一発ザクッ!とやっちゃえばいいだけだし。」
「く、来るなぁああーーー!」
ちょっと脅したつもりだったが滅茶苦茶ビビられた。
まあいい。今回は顔見せ、聖神へのけん制が目的だった風斗はちょっとやり過ぎたとも思いつつその場を後にした。
魔導騎士「前略、暗黒騎士に転職しました。」 @isemura
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