リーバー先輩の推理②
「すると……こういうことッスか。ボクの足型を粘土で取ったミミは、そこに水を入れて
「ああ。オレの推理が正しければ、そのとおりだ」
自信ありげにそう答えたリーバー先輩が、右前足をプルプルと
すると、彼のつま先についていた粘土がぽとりとボクたち面々の前に落ちた。何事もなかったように、
「ギンを
リーバー先輩が、じっとミミをにらみ付ける。
先ほどの一瞬のこわばりは何だったのだろう――今度は、ミミはちっとも表情を変えなかった。そればかりか、
「そのとき、浴室はまだ
と、ここで口を
「なるほど……。そして最後に、氷の模型を浴槽の残り湯の中に入れて完全に溶かし、
「ああ、そうだと思う」
ゆっくりとうなずいた先輩。
こんな
そうこうしているうちに、なんだかボクの気持ちが
「なんて
ミミに
だけど、リーバー先輩が
「そう
ぬいぐるみ犬探偵による謎解きが進む。
だがここまでのところ、
「いくら腐った魚のにおいだからといって、いつまでもギンの気を失わせ続ける力はない。やがてギンは、ハッと
リーバー先輩が、残念そうにうつむいた。
ミミを
「これが、オレの推理だ。ミミ、何か言いたいことはあるか?」
意を決し、先輩が強く力のこもった視線をミミにぶつけた。
それでもミミがうろたえることはなかった。うすら笑いを浮かべただけだ。
「ふん、アンタの推理にしては、
「欠けてる? それって一体、何スか?」
助手の仕事はこれだとばかりに
「証拠よ」
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