容疑者はコーハイ①
「あ、あれ? 先輩、これは何かの間違いッス」
あわてふためくボクに、その
「コーハイ、まさかオマエが『犯ぬいぐるみ』だったとはな」
「ち、ちがうッスぅぅぅぅ」
ボクの
それを耳にしたらしいメメやミミ、そしてカメがボクらのそばにやってきた。
「一体、どうしたのよ。何か手がかりでも見つかったの?」
メメの問いに、先輩は風呂場に残る
「犯ぬいぐるみの残した足跡が、コーハイの足にぴったりと合ったんだ……」
ええっ!
メメとミミの顔に衝撃が走る。ぬいぐるみの足型が、人間の
やや遅おくれて、カメの顔がピクリと動く。多分、びっくりしたのだろう。
「アンタだったの!?」
「ち、
ミミの鋭い視線がボクに突つき刺ささる。
あわてて
「考えてみれば、おかしいな。ギンの悲鳴が聞こえたとき、コーハイはオレと
「そ、そのとおりッス。ボクには
ようやく少しだけ立場を
「何かトリックを
「そ、そんなことボクにできるわけないッス。ボイスレコーダーなんてものは持ってないし」
「それもそうよね……。それに、そんな
メメが、そう言って不思議そうに首を傾げた。
それに同調するように、かすかにカメの口も動いた。メメの意見に
「ここは、
浴室に向けていた顔を不意にくるりと回転させた先輩が、皆の顔を見回した。
「それではこれから、ぬいぐるみ犬探偵リーバー様による事じ
なぜなら――」
「なぜなら?」と、ミミ。
「やはり、この中に殺ペンギン犯がいると
「確信……なんスね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます