第24話 教会との決別


 ———— 南街 南側貴族街 王家屋敷 王妃ヴァレリー・アルメラ ——




「ぷはぁぁ! うーん美味しい! この一杯のために生きているって気がするわ!」


「こらマルグリット、その腰に手を当てて飲むのはやめなさいとあれほど言ったでしょう。王女としての自覚が足りませんよ」


 お風呂から戻って来るなり冷蔵庫からビールを取り出し、バスローブ姿で腰に手を当てて飲み出した娘に私は呆れながらそう注意した。


 王宮から離れてからこの子、日を追うごとにお淑やかさが無くなっていっている気がする。マルグリットにこの部屋の存在を知られたのは失敗だったわね。


 帝国との停戦条約締結のために来られた勇者様に無理を言ってギフトで部屋を作ってもらってからというもの、私は駐留部隊の慰問という名目で度々南街に来てこの屋敷に足を運んでいた。特に暑い夏は長期滞在をしていたのだけど、私が若いツバメを囲っているのではないかと疑ったマルグリットが突然押しかけてきてこの部屋のことを知られてしまった。


 あの時はエアコンという冷風が出る魔導具によって冷えた部屋で、有線という音楽が流れる魔導具を聴きながらサーシャが勇者様の許しを得て送ってくれた冷たいビールを飲んでくつろいでいたのよね。そんな私の姿を見たマルグリットの顔は今思い出しても笑ってしまう。顎が外れるほど驚くってああいう顔のことを言うのね。


 それからというものマルグリットは王都へ戻らず、この屋敷の主人となってしまった。私はたまにしか来れないのに羨ましいったらないわ。


「これはサーシャが教えてくれた、お風呂上がりの正式なビールの飲み方とセリフなんです。でもほんとこのビールってお酒は美味しいわ。特にお風呂上がりに飲む一杯は、このために生きてるとはよく言ったものだと思うわ」


「否定はしませんがそんな姿を殿方に見られたらお嫁にいけませんよ」


「ルシオンは失脚して婚約は完全に流れたし、サーシャは勇者様とうまくヤッたみたいだから私も勇者様に嫁ごうと思うの。その方が王国も安泰でしょ?」


「それは駄目です。勇者様の元に出す伴侶となる候補は、竜王様とエルフ族と獣王との約束で各王家と一族からは一人だけという約束となってますから」


 ルシオンとの婚約がなくなってから明るくなって母親としては喜ばしいけど、竜王様たちとの約束で勇者様には各自一人だけ伴侶を送るということになっている。それも勇者様を取り込もうとしていると誤解されないよう、そして受け入れやすいよう身分を平民に落として。それを受け入れた娘を送り出すことになっているの。


 だから王家からは既に勇者様と交友のあるサーシャを、エルフ族からは族長の親族であるリーゼロットを送り出したのだけど、やっと勇者様のお手つきとなったみたいで族長も私もホッとした。


 サーシャは素直じゃ無いからもっと時間がかかると思っていたのだけど、さすが勇者様というところかしらね。これで魔国の黒龍族の一族となったシュンランさんのように、戦妃のような力を得られれば言うことがないわね。まあ戦妃のような力を得られなくても、勇者様の子を産み子孫をこの世界に残していってくれるだけでも充分なのだけど。


 獣王もサーシャがお手付きになったことでそろそろ焦り出す頃かしら? 死を覚悟した娘が完治したことでもう少し手元に置いておきたいと言っていたけど、そろそろ勇者様のところへ送り出すかもしれないわね。


 帝国はどうかしらね。まだ関係改善には時間がかかるからもっと後になるでしょうが、関係改善後に差し出されるとしたら誰かしら? 皇帝の子で年頃の娘はみんな婚姻済みだから、第二皇子のメルギス様の一人娘のシェリス様あたりになりそうね。雷のギフト持ちじゃないみたいだし、彼女ならもしも戦妃のような力を得ても脅威にはならないでしょう。


「ええーー! 王家から一人だけだなんて聞いてないわ。私もフジワラの街に住みたい! 最新の魔道具に囲まれて毎日美味しいものを食べたい!」


「そういう欲に塗れた女性は勇者様は好みませんよ。貴女では見向きもされないでしょう」


「そんなことないわ! サーシャより胸はあるし、お尻はまあサーシャの方が大きいけど、勇者様は好色で巨乳好きなんでしょ? きっと姉妹を並べて味比べとかしたいに決まってるわ」


「あ、味比べって……ハァ、あなたは一体どこでそんな言葉を」


 もう20歳を超えているのにこれでは……早いところ嫁に出さないと手遅れになりそうね。帝国のメルギス様は側室を持たないし、第三皇子辺りの側室にでも出そうかしら。


 ソファの上で大股開きで団扇で仰いでいる淑女として末期の娘を眺めながらそんなことを考えていると、リビングに私が連れてきた侍女が部屋へと入って来た。


「王妃様。先ほどエルフの精霊通信により、教会が気付いたため国王様から急ぎ王都に戻られるようにと」


「そう、とうとう真聖光教のことに気づいたようね。わかりました、急ぎ戻ります」


 いつ気づくかとドキドキしていたけど、とうとう気づかれたみたいね。重病だった複数の領民が戻って来てからは、あっという間に真聖光教の噂が国中に広まったから当然といえば当然だけど。


 とうとう聖光教会と決別する日が来たということね。


 この日のために帝国以外の国では、貴族や大商人の一族で難病に罹っている者をフジワラ街に行かせ治療を受けさせて来た。まあ噂では帝国の貴族もコッソリ行っているみたいですが。そしてその結果、王国の貴族内では聖光教よりも真聖光教こそが女神フローディア様の加護を受けているということが認識されている。これでたとえ破門されたとしても、信仰を大義名分としての貴族による反乱はないでしょう。勇者様が言うには聖水もあの街にあるそうですしね。そのことをしっかり説明すれば反対するものはいないでしょう。念のため領民にも真聖光教会に聖水があることと、どのような病気でも治せると言うことを大々的に広めておきましょう。


 聖光教会はいまいち理解できていないようですが、我が国には確かに信者が多くいます。が、皆が聖光教会の腐敗ぶりを知っています。それでも教会に通い祈りを捧げお布施をしているのは、それだけ女神フローディア様を崇拝しているからです。決して聖光教会を崇拝しているわけではありません。


 同じ女神フローディア様を信仰し聖光教会よりも清廉で病まで治せる聖女がいるというのであれば、国民の多くは喜んで真聖光教を受け入れるでしょう。我が国でそうであれば、獣王国でも同じはず。魔国はまあ言うまでも無いですね、そもそも聖光教を信仰などしてませんし。


 さて、それでは国教であることを良いことに今まで散々上から目線でお布施をせがみ、国民を食い物にして来た聖光教会と決別といきましょう。まずは侍女に手を出した王城に出入りしている司教の首でも刎ねましょうか。


 ああ、帝国がどう対処するかだけは監視しておかないといけませんね。よもや停戦条約を破り単独で再び勇者様に喧嘩を売るとは思えませんが……まあそうなったらそうなったで魔国と獣王国と我が国で帝国を滅ぼすだけです。皇帝のお手並み拝見といきましょう。






 ———— 獣王国 王城 執務室 獣王 レオ ————




「ガハハハ! 聖戦だあ? 役立たずの生臭坊主どもが偉そうによく言ったもんだ」


 ラティと一緒に狩りから戻って来たら国政を任せている俺と同じ獅子人族の王子のトウガより、教会の大司教から聖戦への参加の命令があったと報告があった。それを聞いた俺は、リョウスケから送られて来たワンカップ酒の蓋を開けながら大笑いした。


「大恩ある勇者様に対して兵を起こせなど! お父様騎士団をお貸しください! 私が国内の教会を全て滅ぼして来ます!」


「まあ待てラティ。とりあえずトウガの報告が先だ。それでトウガ、ちゃんと伝えたんだろうな?」


 剣の柄に手を置いて今にも飛び出していきそうなラティを宥め、トウガに前もって言っておいた対応をしたのか確認した。


「はい。我が国は真聖光教を支持すると。聖光教の方こそ女神フローディア様に仇なす邪教であると伝えました」


「さすがですお兄様!」


「ガハハハハ! よく言った! 貴族どもや有力者も反発はしねえだろう。なんたってラティの病気を治せる聖女様がいるんだからな」


 まあ本当はリョウスケが聖女というかいや聖人なんだけどな。しかしよく考えたもんだ。クリスを聖女に祭り上げて聖光教会の権威を貶めようってんだからな。一部信仰心の厚かった貴族も、身内の病気が治ったことであっさり真聖光教の信者になっちまったし、領民はもともと信仰心が薄い。下手したら女神より勇者への信仰の方が強いかもしんねえな。国内のあちこちに先代勇者の銅像があるし。


 さて、破門されたら治癒水が手に入りにくくなるな。リョウスケのとこでも作れるみてえだが、中級治癒水までみてえだしな。となりゃいっちょ大司教あたりでもさらって送りつけるか。


 サーシャとリーゼロットがとうとうお手付きになったみてえだし、そろそろラティも出さねえといけねえしな。そのついでに連れて行くとするか。


 元気になった娘と離れるのは辛いが、ラティがリョウスケに会いたがってるしな。あの男なら幸せにしてくれるだろうし、勇者の血を残してくれるだろう。その血を受け継いだ子が獣王になればこの国も盤石ってもんだ。


 それにシュンランとミレイアだけじゃなくクロースまで超常の力を得ていることから、恐らくサーシャたちもそのうち得るはずだ。まあ間違いなく勇者の伴侶になれば戦妃のようになれるんだろう。ならばラティも……獣人初の戦妃か、強くなったラティと手合わせするのが楽しみだぜ。


 そのためにもまずは先制攻撃だな。


「んじゃラティ、ちょっくら教会に襲撃に行くとするか。んで司教と大司教をさらってリョウスケのとこに治癒水を作る労働力として送るぞ」


「さすがお父様です! それであれば勇者様も喜んでくれると思います! すぐに騎士たちを集めます!」


 ラティはそう言って駆け足で執務室を飛び出していった。


「父上、ラティが元気になったのは嬉しいのですが、あんなに攻撃的な子でしたっけ?」


「ガハハハ! リョウスケが絡んでいるからだ。恋する女は強いってやつだ」


「それにしては少々危ない目をしていましたが……ちゃんと勇者様に受け入れてもらえるでしょうか?」


「あん? そんな目をしてたか? まあ大丈夫だろう。どういうわけか若返っちまって身体は病気になる前14の時のままだが、母親のメレサに似てるからな。すぐに胸もデカくなってリョウスケ好みの女になるさ。そうなりゃあの男が手を出さねえわけがねえ」


 一緒に飲んだ時に、どちらかというと胸のでかい女が好きだと言っていたしな。メレサに似てラティは美人だ。あと数年もすりゃ絶対にいい女になる。そんな女が嫁候補として側にいて、あの男が手を出さねえわけがねえ。


 さて、ラティと一緒に教会の襲撃に出かけるとするかな。




 ♢♦︎♢




「獣王とラティが国内の教会を襲撃しただって?」


 12月も半ばになった頃。病院での治療を終えリビングでくつろいでいると、リーゼロットからとんでもない報告を受け飲んでいたコーヒーを吹き出しそうになった。


「ええ、そうみたいなのよ。しかも司祭や司教たちを捕らえて回ってるらしいわ」


「教会からの出兵要請を断ってくれたのはいいけどそこまでするのかよ」


 予想通り聖光教会は真聖光教会を邪教認定し、囚われの聖女を救うべく聖戦を宣言し各国に出兵要請を行ったらしい。しかし王国も獣王国もそれを断り、真聖光教こそが女神フローディアの教えを正しく伝えていると国内に宣言した。帝国がどうしたかは詳しいことはわからないが、兵を集めている様子は見受けられないことから恐らく拒否したと思われる。まああの皇帝なら大丈夫だろう。


 それはいいんだが獣王国は真聖光教を国教に定めたうえに、王都の教会を襲撃したらしい。ラティが病気だった頃に、病気は治せないのに弱った筋肉や臓器を修復するのに相当ボッたくられたと前に獣王が言ってはいた。その恨みで襲ったのかもしれないが、ずいぶんと思い切ったもんだ。


「きっと破門になったら治療してもらえなくなるからじゃないかしら? だから司教や大司教を拘束しているんじゃない?」


「ああ、確かにそうだな。本部に引きあげられる前に捕まえておかないと領民たちから恨まれるよな」


 治癒水は教会の資金源だし、売らないと武力行使されるだろうから販売をやめることはないだろうが、治療に関しては拒否するかもしれないしな。


 でも念のため獣王国に聖水を送るか。どうせ蛇口をひねればいくらでも出てくるものだし。ちなみにクリス曰く聖地に建てたマンションの水も聖水らしい。ぜんぜん有り難みが湧かないのは俺だけじゃ無いと思う。


「そういうこと。獣王国に駐在しているエルフの話じゃラティが張り切っていたらしいわ。教会の聖騎士団に真っ先に斬りかかったと言っていたわ」


「あのラティがか? それはまあ元気になったと言うか元気すぎるというか……」


「フフフ、この街に向けて兵を挙げろと言われて怒ったんじゃないかしら? ここには恩人の勇者様がいるんだし」


「恩に感じるのはいいけどあまり無理はして欲しくないな」


 獣王国に戻ってからは毎日のように狩りに出かけているとは聞いてはいたが、教会の聖騎士団相手にあまり無茶をして欲しくはなかった。


「彼女相当強いらしいわよ? ハンターランクもあっという間にシルバー《Cランク》になったみたいだし」


「はあ? シルバーってオーガクラスを倒したのかよ」


「病気になる前にオークを一撃で倒していたって言ってたし、完治してからがんばったんじゃない?」


「そういえばそんなこと言ってたな。いやしかしあのラティがオーガをか……」


 強過ぎないか? さすが獣王の娘とも言うべきか。


「弱っていた姿を見ていたから私は元気になって嬉しいけど」


「そりゃ俺だって嬉しいさ。まあいずれにしても聖光教は追い込まれたってわけだな」


 聖戦を発動して誰もついてこないとか、教会の面子丸潰れどころじゃないだろう。となれば怒り狂って単独で攻めてくることもあり得るか?


「そうね、恐らくお金や利権をばら撒いて王国や帝国の貴族辺りに離反工作でもするんじゃないかしら? 帝国との一戦を知らないわけがないだろうから、信仰心じゃなくてお金で味方を集めるんじゃない?」


「真聖光教と敵対すれば、病気になった時に治してもらえないかもしれないのにか?」


「向こうはリョウのギフトで治してるとは知らないから、聖女さえ手に入れれば病気になっても大丈夫だと思ってるわよ」


「ああ、なるほど。確かにそれなら敵対する奴も出てくるか」


 クリスを手に入れれば病気が治せると思っているなら、聖光教に味方する権力者も出てくるか。まあ無駄なんだが。かと言ってクリスを渡すわけにはいかないしな。


 そういえば最近彼女は俺が狩りから帰ってくると、俺にタオルを渡しに来てくれるようになった。冷えたら風邪をひきますからってグイグイとタオルを押し付けてくるので、脇の下とかを拭いて渡すとすごく嬉しそうにしてタオルを抱えて去って行く。


 信仰心が厚くいつもローラに注意している委員長みたいな性格の子だと思っていたけど、あんな運動部のマネージャーみたいな子だったっけ?


「兵数にもよるだろうけど年明けには攻めてくるんじゃないかしら? その時は王国も参戦するわよ? エルフ族も全力でね。私がリョウの恋人になったことで長老たちも張り切ってるし」


「ああ、今回は力を借りるよ。必要なことだしな」


 今回はうちだけの問題じゃないからな。聖光教会は真聖光教会を潰すのが目的だ。そうなると王国は真聖光教を認めた以上は潰させないためにも動く必要がある。それは獣王国も同じだろう。だから勝てるとしてもうちだけで撃退する訳にはいかないわけだ。まあどれだけ聖光教に味方する勢力がいるかは知らないが、こっちが勝つのは確実だろう。後は敗戦して権威をさらに落とした上に手出しできなくなった聖光教を尻目に信者を増やし、聖光教の司祭や司教を順次引き抜く。あとは各国の聖光教会を武力で潰し、その跡地に真聖光教の教会を建てていけばいい。しかしまさか俺が異世界で宗教戦争をやることになるとはな。


「教会の動きは王国にしっかり監視させておくわ。それまでに聖地の宿場町を安定させないとね」


「今のところ竜人族のハンターと人族のハンターが少しってとこだな。利用者からは好評だしそのうち増えるだろう」


 現在聖地のマンションには、8パーティほどの竜人族と人族の高ランクハンターが利用してくれている。各街のギルドに聖地に宿ができたことを知らせてもらっているが、そっちからの客はあんまり来ない。どうも信じてもらえてないようだ。まあBランクの魔物がウヨウヨしている場所に宿屋があるなんて信じられないよな。フジワラの街だって最初は信じてもらえなかったし。滅びの森のBランクの魔物がいる場所に宿屋があるとはなかなか信じてもらえないだろう。


 この間フジワラの街に狩りの帰りに寄ってくれる高ランクハンターに、聖地にも宿を作ったことを知らせた時も『嘘だろ!?』って驚いていたし。まあそんな彼らも先日入居して『本当に作ったのかよ!』って大喜びしていた。設備もそうだけど、結界によって安心して眠れるのが最高らしい。夜の森のしかもBランクの魔物のいるエリアでの野営は、Cランクの魔物のいるエリア以上に命懸けみたいだしな。それにいるかどうかわからないが、兇賊対策にダークエルフの警備隊から人を送って夜間警備もしているし。


 今月末にやってくる予定の残りの里のダークエルフたちがやってきたら、もっと人を送ることもできる。それに彼らに車の運転を教え、聖地の宿場町とフジワラの街間の自動車での荷物運搬サービスを始めようかと思ってる。そうすれば高ランクのハンターたちも長期滞在してくれるだろう。


 あとはフジワラの街と聖地の宿場町との連絡手段なんだよな。異変やトラブルがあった時に連絡手段がないのは不安だ。さすがに発煙筒は見えないしな。


 あっ! そうだ!


「なあリーゼ、エルフからこっちとの連絡要員として聖地の宿場町へ人を出せないか?」


「そうね。何かあった時に連絡手段は欲しいわね。いいわ、誰かこっちに寄越すように長老に頼んでおくわ」


「サンキュー助かるよ」


 よし、これで連絡手段は確保できるな。風精霊による通信が使えれば何かあってもすぐに知ることができる。あとはあっちは何もないからな。派遣されたエルフも退屈するだろう。宿場町にうちで店を出して、俺かダークエルフたちで物資を運ぶか。さすがに商人は怖がるだろうしな。フジワラの街で購入して聖地の宿場町で売るのがいいだろう。なに、ダークエルフたちが来れば人手はいくらでもある。


 とにかく教会が攻めてくるまではまだ時間があるし、それまでしっかり宣伝して客を増やしつつ聖地の宿場町の施設を充実させていくとするか。

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