第8話

宇津川「加藤待てよ」

僕は加藤の手をつかみ

宇津川「まだ話の途中だろ」

「何この話から逃げようとしているだよ」

加藤「俺から言えることはないんだ」

宇津川「訳わかんねぇよ」

加藤「…」

宇津川は加藤の胸ぐらを掴み

宇津川「何か言えよ加藤」

加藤「ごめん…何も言えないんだ…」

宇津川「何で謝るんたまよ」

「はっきり言えよ加藤」

加藤「この世界の事を何も言えないんだ…」

「この世界を造ったのは…」

「やっぱり言えないや」

「すまん」

宇津川「何だよ謝ってばっかはっきり言えよ」

「くそっ」

宇津川は加藤の胸ぐらから手を離した。

加藤「すまん」

「じゃあな宇津川」と言ってにっこりと笑った。

宇津川「ちっ…くそっ」

俺は一瞬加藤から目を叛けて改めて加藤を見たらそこには加藤の姿が無かった。

宇津川「加藤…加藤」

「ちっ…」自分の頭をモシャモシャした。

「何だったんだあいつ」

「あいつが言っていたこの世界を造ったものとはいったい?」

「見えてるとは何がだ…?」

「確かに俺はあの人が人では無いことはあの時に知ったけど…」

「加藤が言っていた俺達一般はとは何なんだ」

「くそっ考えても仕方ねぇ」

僕は、モヤモヤしながら椿を探した。

宇津川「椿…椿…」

椿「何かしら宇津川くん」

宇津川「椿…」

「もう俺にも何だか分かんなくって…」

椿「どうしたの?」

宇津川「俺の友達加藤って言うんだけど…」

「そいつが」

「この世界を造ったものがいるとか」

「俺が何が見えてるとか言われたんだ」

椿「その子は間違って無いね」

「私はね、この世にいては行けないものだもの」

宇津川「えっ」

椿「宇津川くんはもう知ってるでしょ。」

「私が土田 愛理っという人のことを…」

宇津川「えっ」

椿「嘘ついても無駄よ」

宇津川「えっ何で?」

椿「私には見方が沢山いるのよ」

宇津川「見方?」

椿「ええ、ここの生徒全員が私の見方」

「私は文字が見えないしここから動けないからここの世界の全員に貴方の行動を教えて貰っていたのよ」

「宇津川くんが何していたのかも私を調べていたことも知ってるんだよ。」

「そして、私を調べても態度が変わらなかったことこれは凄く嬉しかったんだよ。」

椿は照れながらにっこりと笑った。


続く

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る