2023.12.07 スターウォーズ

 ディズニープラスに入ってマーベルを全部見たいと息子はいった。一緒に何作か観るもブラックパンサーとシャン・チーに大した感想が浮かばずに挫折。


 娘とはたまにホラー映画をみてはいたが、勿体ないと思って懐かしいスターウォーズの映画を流し観していた。


 初めて映画館でみたのは帝国の逆襲というのが自慢の俺である。東映漫画祭じゃないからね。


 俺はカクヨムを忘れるほどスターウォーズを観まくっていた。マンダロリアン、ボバヘッド、オビワンケノービ、アソーカ、キャシアンアンド-、ドラマシリーズ全てだ。


 映画の7.8.9は駄作だったが、ドラマシリーズは最高だった。映画よりクオリティが高いくらいだ。流石はメインコンテンツ。いつの間にか息子も娘もスターウォーズにはまっていた。


「パパ!」娘は言った。「ダース・ベイダーはパパだったんだね」

「娘よ、レイアが我が娘と全然気づかないパパを許してあげて」

「……それネタバレ、なんでいった?」


 息子はマンダロリアンを観ているので修学旅行に行くまえにも「行ってきます。我らの道」という。「行ってらっしゃい。我らの道」

 掟の厳しいマンダの挨拶ね(笑)


「まだ観たいけどバイトだ」娘は画面から離れて座る。「ハマ寿司勤務まじでつらいわ、キャンペーン忙しくて」


「クローン戦争の艦隊戦までの軍艦作り何時からだっけ?」

「……ハマでしょ(今でしょの手)」


 幸せの時間はあっという間に流れていく。この年になれば尚更だ。


「あー、何で時間ってたつんだろう」なんて純粋な娘ちゃんの台詞。「もう時間たつのやめてもらえないかな」


「うん」俺は心から感じた。お前らが産まれてからずっと幸せだったから。「時間が止まるのをパパも若い時からずっと待ってる。死んだら止まるけど、それは嫌だ。嫌なんだ(笑)」


「自分だけ止まるのは意味ないんだよ。みんなの時間が止まらないと」と息子がいう。何故か偉そう。

「時間を止めてから、自分だけ動けるようにするほうが難しいんだよ。そっちのほうが問題」


「問題はお前のような気もするけど、無理に無理が重なった考察まで話が進んでくると、とにかく笑える」


 SF映画に限らずカクヨムやアニメでも感じるのは、作り込まれた世界観に人は魅了されるということだ。


 なんもないところから膨大な世界観がうまれて、その世界の情報を共有するという時間の浪費。


 経済や社会がどうだろうが、そんな現実とまったく関係ないことに浸れるなんて贅沢は現代人の特権と思える。


 別世界だから寝てしまっても大丈夫だし、大作なのは間違いないので裏切られる心配もない。


 現実を忘れて没頭することは、現実逃避ともいえるが、それが最高のストレス解消になるのだ。


 目を背けたい現実、内心では眉をひそめた人間関係。強い物言いでマウントをとろうとする管理者たち。


 別の世界、別の時間で立ち上がる反乱者や、部族や家族と共に自由を勝ち取るストーリーは胸をうつのだった。


 バイトの制服にベンチコートを羽織った娘ちゃんはドアにたった。

「じゃあね!」


「フォースと共にあらんことを。ハマキン・スカイウォーカーよ」

「ぶっ(笑)」

「「アハハハハハ!!」」


 


 


 

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