2021.09.11 背徳の掟

 深夜1時に目が覚めた。週末は疲れが溜まっているせいか、帰宅するなり軽い食事で済ませて早く床についてしまう。


 でも言うほど仕事に充実感がないせいか二、三時間で目が覚めてしまったといったところでしょうか(笑)


 なんとなく起きてボーッとしていると、分散登校で休みだった楓ちゃんも起きてきた。少し腹のすいた俺たちはカップラーメンを一緒に食べた。


 起きて食べる背徳感のあるカップ麺はおいしく、テンションがあがった。背徳の掟とは、そんな深夜のアホ親子の会話です。


「楓ちゃん、夕飯食べなかったっけ?」


「ああ、夕方四時くらいにテイルズカフェで食べてきたから家のは食べてない。セブンスターだけじゃ足りないからご飯もちょっと食べよ」


「それカップスターだよ」


「ぷぷ、間違えた。最近友達と話してても小泉構文になっちゃったり、言い間違えするんだよなぁ。パパは塩焼きそばはうまい?」


「意外とあっさりしててサイゼのアーリオオーリオみたいな味だよ」


「ああ、無課金パスタね。塩胡椒だけってイタリア人の塩にぎりだよね」


 そう言ってカップラーメンを啜りながら、スマホをチェックしだした。


「またインスタにドルどりが『しか!!』とかあげてるよ。この子たちプリクラ加工で顔さらすのがリア充だと思ってるんだよなぁ」


 ――いったん解説しましょうか。だいたい分かるっていう人はすごいですね、自分はよく分からんかったので、既にここまでで何回か質問いれていました。


 小泉構文とは、進次郎さんの不可解な文章のことです。「約束は守るためにあるのですから約束を守るために全力を尽くします」とか「今のままではいけないと思います。だからこそ今の日本は今のままではいけないと思います」とか「30年後の自分は、~そのとき一体何歳になっているのか」という感じで、結局中身が分からない発言のことだそうです。


 無課金パスタ、無課金バーガーとは、一番安くてノーマルのメニューを指します。別に無料ではないのでこの言い方はおかしいですけどね。


 ドルどりとは、アイドル気取りの略です。女子高生の間ではプリクラをとるときに自分達のオリジナルアイドルユニット名を付けてインスタやツイッターにあげるというのが流行っているそうです。


 オリジナルなので「アイニ-」とか「チェリス」とか意味不明です。「しか!!」は、~しか勝たんの略です。画像に書き込むそうです。

 

 プリクラ加工とは、すでにかなり加工されているプリクラをダウンロードしたものを自前のスマホで更に加工をしていることで、SNSに顔をさらしているJKは全員加工しているんだそうです。


 他にもツイッタラー、ダイエッタラ-はだらだらとツイッターやダイエットをやり続ける人たちのことだそうです。


 漫画やアニメの流行も敏感なのでいろいろ聞くと楽しいです。いっとき前に流行っていた漫画といえば『ワンピース』や『ナルト』。時代によっていかに自分を投影できるかがヒットの鍵です。


 この辺の作品はテーマが「夢をおうこと」にあります。海賊王や火影になるといった目標をもった主人公が活躍して、様々な目的をもったキャラクターが登場し平行して物語が進みます。目的は多用です。


 火影になりたいのはナルトだけ、海賊王もルフィだけの夢というわけで、共闘する仲間の目的はそれぞれだったりします。


 敵対する組織も複雑だったりしますが、そこが魅力だとおもっていました。


 その後、現れた作品では『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』や『進撃の巨人』を見ればわかります。目的は共有されて敵対者も単純に二分されている構図です。


 鬼滅は炭次郎が主役ではありますが味方と敵対者のボスがいて、一対一の構図があります。


 進撃もどんでん返しがありましたが巨人対人類の単純な構図、そして夢を追うというより「平穏を求める」主人公に変わっていきます。


 受け入れがたい現状から脱却して、普通とか日常を求める主人公が活躍する物語がヒットするように変化しているのです。


 理由としてあげられるのはインターネットの普及。現代人は膨大な情報を得ると同時に膨大なストレスを感じています。


 この背景では一人が自分の夢を追うことが現実的におもえません。


 いろいろな奴がいる社会、多様性が提言される一方で統一された目的で一緒に平和のために頑張るという「グループ化」が当たり前になっているのです。


 鬼滅も進撃も、登場人物は仲間と同じ制服を着て同じ武器で戦います。ここが地盤になっている作品が、今後は共感を受けるでしょう。


 HSPとかジェンダーの言葉が囁かれるのは、元々あったものを言葉にしただけで「多様性」を容認する生きやすい世界が最終的な目的だからです。海賊王ではなく住みやすい世界が現代人の「夢」になっているということです。


 おもに少年誌から考察したヒット作品の流れです。偉そうなことをいいましたが自分のいま書いている『改造手術(仮)』のほうは読者が5人位という惨状なので参考にはならないかもしれません。


 内容は人類の大量絶滅を目論む『有肢菌類』に改造された野口くんが、洗脳されていた仲間と友情を取り戻しながら組織とともに戦うっつー、笑えて泣けるSFホラーになっております。


 今後は『海洋生命体』や『爬植石生物』など敵対する多用な知的生命体を登場させて何度か相手の都合で改造されていくという恐怖設定(笑)になりますが、お時間がございましたら一読して頂けると嬉しいです。


 正直、カクヨムのモチベーションが下がりそうです。過去には電撃小説大賞に応募していましたが、3度の二次落ちでつまらなくなってしまいました。そりゃ、三作や四作も埋没させていたら空しくなりますよね。他に誰もよまないし、ネットに保管されるわけでもなし。


 一人でも読んでくれるほうが作品としては残るし、書く方も成長します。ただ公募から逃げてきたという感じでもありません。単純に公募より楽しいんですよね、ここは。なんか話しが脱線してきましたね(笑)。


 まとまりがなくてごめんなさい。宣伝もしましたが、実は今回の考察、娘の楓ちゃんが言っていることのマルパクでございます。


 アニメや漫画の感想を言い合っているうちに、薄っぺらい感想をいう友人に痺れをきらしたオタ女の娘がヒットの法則を語ってくれたのが発端です。


 少しでも皆さんの参考になったら、嬉しいです(∩´∀`)∩ 貼っておきます、逆に自分の作品で読んでーっていう作品があれば読みに行きますので、教えてくれたら嬉しいです。どちらかといえば一気に読みたいほうです。

 https://kakuyomu.jp/works/16816452219122472294

 













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