第一話 すべての始まり

「ねえ知ってる?13番線のホームって、呪

われてるらしいぞ。」

休み時間、親友の圭太が突然話しかけてきてそう言った。

「んなわけねーだろ、だってあそこ大きい駅

だし。呪われてるんだったら前から話題に

なってるだろ」

「それがさ、この間ニュースにもなってたけ

ど、あそこで夜中、何者かに後ろから押さ

れて死んだ奴がいただろ?」

「あ〜、そういえばそんな話もあったな。で

もだから何なんだよ。ただ男女関係とか家

族関係とか金銭関係とか、揉めただけだ

ろ。個人の問題じゃね〜か。」

「でさ、その後何人もたて続けに押されて死

んでるんだってよぉ!すっげー面白く

ね?」

「いや、別に。そんなことより早く外で遊ぼ

ーぜ?」

「チッ、なんだよ、釣れねえなあ…」

圭太はボソッとそう言ってから

「いいよ、俺一人で行くし。」

と呟いた。


なんで、あの時止めなかったんだろう。

なんで、一緒に行かなかったんだろう。


〜全てはここから、始まった〜

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