服
「はあ……」
私は鏡を見ながら、肩を落とした。
「勢いで買っちゃったけど、お姉ちゃんにこんな服見せられないよ」
背中や太ももが見えるかなり露出の高い服。
姉はこういう服が好みだ。
姉は私が小さい頃からこういう服を着せては、写真に収めている。
最初は喜んでいた私だが、中学生にもなるとそれなりに羞恥心というものが芽生えてくるものだ。
「で、でもお姉ちゃんきっと喜ぶと思うし……」
結局、この服のままで姉の帰りを待つことにした。
私ってバカだなぁ、と自分の肌を見ながら思っている。
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