第2話 ホラルツ天使悪魔養成学校

へえ。ここが!

とても大きな門に10階ぐらいありそうな学校。

緑の色合いの校舎。まるでお城みたい。


「誰じゃ誰じゃ。君は?新入生かね。」

いかにも偉そうな白髪の眼鏡のおじいさんがやってきた。

天使って言うから、あの女の人みたいにベールに身を包んでいるのかと思った。

ただのスーツ?意外に普通の格好なのね。天使って。


「君は天使の倉本紗奈さんかー?私はここの副校長ハルムス・レイレンじゃ。ハルムスでいいぞ。」

おお!なんかそれっぽい名前だ!カッコいい!


「ここで何をするんですかね?」

私はずっと気になっていたことを話した。ここはどこなのか、そして何故私が天使なのか。


「可哀想に。まだ知らないんじゃな。あんたは死んだんじゃ。だからお空に来たってことじゃ。」

ハルムスは悲しそうな顔をした。


「ここは天国ですか?地獄ですか?」

「ええと。難しいんじゃが、天国と地獄は存在しないんじゃよ。それは地上の人間が決めただけで、本当は雲上うんじょうと言うんじゃ。まあ倉本紗奈さんが天使に選ばれたのはあの花が定めたことじゃ。」

ふーん。なるほど。雲上ってところなんだ。


「さあ、とりあえず制服を渡すぞ。ちゃんと着るんじゃぞ。」

と渡されたのは綺麗な白とベージュのセーラー服だった。か、かわいい!


「悪魔の子達は黒と赤のセーラー、男の子はお主らと同じ色のネクタイとスーツを着ているぞ。さあ行った行った!」

「ちょっと待って!私、雲上に多分誰もいないの!どこに住めばいいの?」

「あ、言い忘れたのじゃな。寮生活じゃよ。」

と手を指す方を見たらまたお城みたいな綺麗な寮が建っていた。


「さあ倉本紗奈さんは14歳クラスじゃよ!行きなさい!」

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