第3話 次はどこに行く?

そうレナに呼ばれて見に行くと教会のような白い建物です

正面の大きな扉の上の丸いステンドグラスで天使が自由に飛んでいます

「わ...素敵...!入ってもいいのかなぁ...」

「おっ、鍵はかかってないみたいだぞ」

「でも...勝手に入るのは...」

そうそらが躊躇っているのをまたしても一切気にせずレナが入っていってしまいました

「ちょ、レナ!話聞いてってばぁ!」


レナを追いかけて教会に入ると

そこはとても綺麗な空間でした

ステンドグラスの鮮やかな色が月光に照らされて教会を様々な色に染め上げています

やはり1番目立つのは天使のステンドグラス

正面にも大きく飾られています

「すっげぇ....綺麗だな...」

「うん...綺麗...僕初めてこんな綺麗なもの見た...」

そう彼らが静かに目を輝かせて教会の中を見ていると

「あら、こんな時間にどちら様?」

どこからともなく美しい声が聞こえてきます

「だれ...?」

「あら、今は私が聞いているのよ?可愛らしい坊や」

と、くすくす楽しそうに話すと

「オレは流れ星のレナ!こっちはオレの相棒のそらそっちはだれだ?まず姿を見せてくれよ」

「うふふ、あなた達の目の前にいるでしょう?」

「何を言ってるんだ?」

レナは一切理解していないようですがそらは閃きます

「もしかしてこのステンドグラスの天使さん?」

「あらあら、よく分かったわねぇ少し意地悪な言い方をしたのに、さっきは褒めてくれてありがとね」

「なるほど、この天使だったのか、名前は?名前はないのか?」

「そんなものないわよ?誰もつけてくれないんですもの

人間たちはみんな天使様って呼んでくれるわ」

「それでいいのか?名前が欲しいとは思わないのか?」

「いいのよ、名前なんてそんな重要じゃないわy...」

「よし!お前は今日からエリカだ!」

「...えっと....素敵な名前ね...私にくださるの?」

「あぁ!そうだぞ!ちなみに由来は花の名前だ」

「へぇ...素敵だわ...ありがとう.....」

エリカはいきなりのことに驚き、嬉しそうな、泣きそうなか細い声で感謝し、少しの静寂の後話し始めます

「ねぇ、旅をしてるなら私素敵な街を知っているの

私を作ってくださった方が住んでるフリティラリアって言う街。職人さんが沢山住んでいて素敵な街よ」

「お、バイモの学名だ花言葉は才能、謙虚な心、だな」

「あら、そうなの...そんな素敵な意味だったのねぇ

フリティラリアはこの街から歩いて2時間くらいね...少し遠いけど大丈夫かしら?」

「あぁ!もちろん!なんせオレは星だぜ?」

「そうね」

そうクスクス笑うとエリカの声はしなくなってしまいました。

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