第12話
2年目の冬。
誠と繋がっていたい。誠とやりとりができることの幸せで凛の頭はいっぱいだった。
毎日のやりとりは続き、どんどん心の距離は縮まっていると思っていた。実際の距離は全く変わっていないという現実に気付いていながら見ないふりをしていた。
年が明け、新年1回目のツイートは
「今年もよろしくね。」インプレッションは3。
たったそれだけで、今年も誠と繋がっていられると嬉しくなって心が満たされるようだった。
誠との関係は目に見えないことで繋がっているということを、正確に理解せずに凛はただ浮かれていた。
いつか誠と会って、数字だけで返事を貰っていた内容を言葉で貰うことが凛の夢になっていた。
凛はある日、誠とこんなツイートで話をした。
「ひげだんのI LOVE...って歌知ってる?」 3。
「いつか、I LOVE の続きを誠は教えてくれるの?」 3。
「いつ聞けるんだろう?楽しみにしてるね。」 3。
凛は流行りの歌の歌詞をツイートすることがよくあった。他にも平井堅やaikoやsumikaなどの歌の歌詞をツイートして、そこから話を膨らましていた。
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