リビングの隅にトワの死体を入れた箱とその上に置かれた復活ボタンを持って帰宅した父親に母親は心痛な面持ちで相談する。
「猫が……トワが死んだの。優人はショックなのか復活ボタンを押したから生き返るって……私は少し怖い」
「可哀想に……明日またトワによく似た猫を買ってくるよ。心配するな優人の機嫌もすぐよくなるよ」
母親は優人の『リセットした』を聞き流し、父親はなぜトワが死んだのかを聞かない。
翌日にはトワと同じアメリカンショートヘアーが復活している。種類は同じでもトワとは似ても似つかない猫に、優人は気が付くことなく復活を喜んだ。
その様子に父親と母親は胸を撫で下ろし日々を過ごしていく。また少し大きくなった優人の興味は猫以外に犬や鳥、様々な生き物に向けられ猫同様に復活ボタンも何度となく押され両親が復活させていた。
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