Alius fabula Pars7 魔導科学と取得魔法
【魔導科学】
龍国の魔導科学は単純機械と言う実用的な物体を元に魔導との融合から始まった学問で、魔素学・機械工学などの諸条件から物理的な動力源と融合して魔法属性の性質を巨視的に扱う分野となっている。
魔導理論と科学理論の2つを結びつけて考えようとしているのは、この2つを1つにする事が世界を手にする次の兵器と考えている人族は多く、その野心を利用した龍族だ。
何故ならば、短命種は閃きや思いつきなど新しい魔法の発想が多いが完成度は低く、龍種が時間を掛けて作り上げるのだ。
魔導科学には魔素学に属性魔法学、魔法陣学や精霊魔法学と陰陽魔法学など多岐にわたり、様々な属性との機械的融合を目的としていた。
龍国の文明は下界とは次元の違う域に達しており、種族別の生命の誕生から破滅に至るまでの経緯や、龍工的に生態科学で魔素と無機物質で単純生物から龍種までも作り出す事が可能である。
1番の傑作は魔素と原子結合した様々な素材を使用して機械的に作り出した魔導素体である。
人族の骨格を模して軽量で強化された柔軟金属で作られており、臓器も同じ形と配置だが機能を変えており、同じく赤い体液だが龍国民の血液と魔素を元にした高圧縮体液で動力源から血管を通り全身に行き渡る。
全ての細胞は魔素を利用して作られた臓器と強靭な筋肉で、大気中の微量な魔素を呼吸によって取り込み、無呼吸と魔素の摂取が無くとも30日程度の活動が可能だ。
脳漿の記憶領域も天然物より稼働率は高く、運動により体内で生成された微弱な電力を効果的に発揮できる能力を保有する。
天然物の優秀な素体と比べても倍以上の能力差がある。
魔素を利用した体液は、身体の故障や欠損を即座に補修する機能を有し、体内で発生した電力は数カ所で備蓄され魔導臓器の補助力にもなっている。
また、電力は増幅機能と魔法陣により数十倍の力を発生させる事が可能だ。
下界では科学理論を元にした魔導動力源、太陽光収束機、放熱変換機などの技術が登場していることを挙げて、「魔導理論と科学理論を組み合わせた学問分野が新たな発明を生み出すはず」と主張する学者が後をたたない。
人族はこの理論を統合して既存の定義や結果を見つめ直し新たな大量殺戮兵器を開発することで、この学問分野を前進させられると語っている。
【魔法】
呪文詠唱や魔法陣と呼ばれる魔素を使って行使する攻撃や治癒などの事だ。
下界で使われている魔法を参考に、龍国内で開発された魔法や魔法陣に”ディバルからの依頼”で魔法の研究と製作が行われた。
冒険者などが使用する基本的な生活補助、戦闘補助魔法は項目に印を付けて、一度に魔法陣を使って脳内の記憶領域に入れるらしい。
印を付けたのは次の魔法だ。
回復系、解毒、洗浄、浄化、消臭、状態異常無効、解体、気配感知、認識阻害、温度操作、光操作、重力操作、音声操作、聴覚調整、視力調整、転移魔法系に飛行魔法や合成魔法など。
そして戦闘補助魔法だ。
反射速度上昇魔法、物理攻撃強化魔法、魔法攻撃強化魔法、身体能力強化魔法、身体能力低下魔法、物理攻撃無効化、魔法攻撃無効化など。
属性魔法は一応全部だ。
土魔法、水魔法、火魔法、風魔法、黒魔法、白魔法、氷魔法、雷魔法、無属性魔法、精霊魔法など。
だが実際はスプレムスの指示の元、力を失ったお詫びとして国内の全ての魔法が組み込まれ”魔法を検索する魔法”まで入れられる事になるとは本人も知らない事だった。
そして一部の特殊魔法に魔法陣も記憶させる指示をしたディバルだ。
アンピリフィカシォン=魔力増幅魔法陣。
対象者や魔導具の魔法効果を増幅させることが可能。
ティオニブス=魔法陣調整魔法。
属性を問わず魔法陣の調整、変更が可能。
ダムネイション・セコン=天罰2
本来は神に近い者が使う広域殲滅魔法だが、それを魔法陣として発動させることが可能にしたもの。
ギァナドゥ=遠隔視。
特定座標を固定し遠隔操作で画像と音声が見聞き出来る。
地上世界であれば、個室でも迷宮でも見る事が可能。
ヘンシン=変身。
全身、部位、色など練度と魔素量によって変わる。
変化の上位魔法。
時限魔法陣。
時間になると指定の魔法が発動する。
消音魔法と威嚇念話。
消音は音を消し去る魔法で敵対者の魔法詠唱を封じる事も出来、威嚇は音声よりも大きな念話で対峙する事が出来る。
威嚇は単体から複数に対して受信する魂が宿る脳漿が許容する最大音量で怒鳴り散らす事が可能。
魔物を捕らえるとき威嚇する場合など、対人に対しても有効だ。
龍国内でディバルが依頼した特殊魔法一覧が有り、完成済と開発中に完成後の更なる研究中がある。
実際に違う世界で異なる思想や思考を持つ者達との対峙を想定し、戦う事を避けるための魔法に瞬殺する魔法などだ。
カンランとサクテキは召喚者の質問と要望が多かった魔法であり、龍種には必要なかったようで下界にも無い事が普通だったらしいが、折角なので出来る物ならと依頼したのだ。
カンラン=観覧。完成済。
ステータスオープンと同じ。
ゲームのステータス表示を現実にする為に龍国で開発させた魔法だ。
個人情報と特性や技能を能力名称と数値化したものを空間表示する。
対物や魔物に個人の地位や身分と健康状態に特殊技能を観覧する事が出来る魔法で項目が一覧で見える。
具体的には対象個体を魔法陣で精査して表示する。
派生魔法で能力擬装と表示妨害の魔法を開発させた。
サクテキ=索敵魔法。完成済。
発動者を中心に熟練度と魔素量で索敵範囲の半径が変わり空間表示させる。
敵対するアニマと好意や同意するアニマを判別する。
無関係者も表示出来る。
ドプリカール=重複魔法。研究中。
通常、重ね掛がけ出来ない魔法でも後からドプリカール3と続けるだけで三度同じ魔法が重ねがけ出来て回数は任意だ。
ハコ=空間収納箱。完成済。
空間魔法の一種で空間バック、空間収納、イベントリーなどと様々な呼び方が存在するらしいが時間や温度の停止機能が付与されている保管魔法だ。
ディバルが単に呼び名を簡略化しただけだ。
コクウ=固定空間。研究中。
空間魔法の一種で空間結界と同意の高度な魔法。
任意の空間を隔離する魔法で、その空間は目に見えない圧力で閉ざされて、生物は活動出来るが転移魔法でも外に出られなくなる。
外部からの接触も出来ない。
無機物や敵対する生命体を空間座標に固定できる。
複数固定させる事を可能にするため研究中である。
プロイベーレ=個体の活動を停止させる高度な魔法だがコクウの簡易版。完成済。
対象者の活動を停止させるが意識は有る。
世界の
ダンクウ=断然空間。完成済。
空間魔法の一種で高度な魔法。
何も無い透明な幕だが、世界の
全ての攻撃は薄い幕に触れると亜空間へ飛ばされる。
ゲンシュ=幻手。研究中。
任意の場所に魔素で作った手を顕現させる高度な魔法。
使用法は体内の臓器を直接鷲掴みして破壊したり治療したりできて、離れた場所の物を取る事も可能にするため研究中だ。
ゼンチ=全方位を全知覚する高度な魔法。完成済。
視覚に聴覚や五感が閉ざされても知覚出来る感覚魔法。
生物から無機物や大気まで全て知覚する事が可能。
普段は5m範囲だが周辺と広範囲に切り替えが可能。
シンツウ=部位や全身など神経の激痛で行動不能になる。完成済。
カンツウ=全身の関節に激痛が走り行動不能になる。完成済。
どちらの魔法も対象者は悶絶し、魔法を扱う者は集中力が無くなるので発動自体出来なくなる。
その他の種族や職種であっても絶叫と共にうずくまり震える小動物の様になる魔法だ。
シダン=四断は両手両足の付根から切断する魔法だ。完成済。
ダン類は切断面を魔法陣で保護されて出血なく、激痛だけが無くなる事なく襲い掛かる。
ジョウダン=上断は首の切断。完成済。
ゲダン=下断は男根の切断。完成済。
シシュシダン=四首四断は両手足首の切断。完成済。
ダン系は全て治癒阻害が付与されている為、高位の治癒魔法でなければ治らない。
シロズミ=対不死者用魔法。完成済。
生物であれば真空魔法や水魔法で窒息させれば簡単だが無生物に対して開発させた魔法だ。
対象物を空間固定し超高熱で焼く魔法である。
魔法が収束すると炭素化した純白の消炭となる。
エクリプス=個体の保有魔素を霧散させる魔法。開発中。
当初は対不死者用の魔法として依頼し、魔素を全て無くして無力化するはずだったが、よく考えると生者にも使えるので優先度を上げてもらった。
パン=名前とは違い非道な魔法。完成済。
発動結果の意味を理解し、視覚で対象者が認識され効果音で発動する小規模の爆発魔法。
照準は認識した対象の脳漿の中心で間脳だ。
間脳を破壊されると全ての自律神経が途絶え、同時に大脳の中枢神経も破壊される。
これにより多少意識は有るが体は動かせず、泡を吹き”もがき苦しみ”死に至る。
認識する個体数が多ければパンを連呼する
ドカン。完成済。
発動結果の意味を理解し、視覚で対象者が認識され効果音で発動するパンの広域多発魔法。
シンクウ=真空魔法。完成済。
対象範囲や対象物から酸素を取り除いた状態にする、物質の研究などに使われる魔法だ。
したがって生物に使うと即座に行動不能におちいる危険な魔法なのだ。
その効果は地上における呼吸する生物全般に効果があり、魔物や昆虫も同様だ。
効果が無いのはアンデットと植物系の魔物だろう。
対象範囲は魔素量で変動し、空気を無くす事を目的とする。
キョウダン=凶弾。完成済。
小指大の黒く丸い塊を音速で自由自在に操り脳漿を破壊する事を目的とする。
任意で認識した敵対者や範囲内の存在を標的にする。
音と同じ速さで飛び、最大操作個数は10個だ。
ダイアリア=極悪非道魔法。完成済。
対象者に強制的な下痢を一定時間発動させる魔法。
魔法で小腸に冷水を充満させ、突き刺しえぐる様な痛みと共に”流動物が外に出たい”と激しく脳に信号を送らせる魔法だ。
何が極悪非道と言うと、ゲーム的に言えばステータスが全て低下し、苦痛と”その後”を連想し青ざめるからだ。
魔物に対しても有効だが、一部の魔物は”それらをまき散らして”襲ってくるので注意が必要だ。
アトミックコラープスとパーティカルコラープス。開発中。
上位魔法で原子分解魔法と、最上位魔法の素粒子分解魔法は、どちらも対象は存在自体が無散してしまう魔法だ。
シレンシューム=詠唱無効魔法。高度な魔法で開発中。
どのような状況でも敵対者の魔法詠唱を無効化する魔法だ。
フォトンレイ=光子光線。開発中。
指先の小さな魔法陣から発せられる物理崩壊させる光線だ
フォトンデフィューズ=拡散光子光線。開発中。
指先の小さな魔法陣から発せられる拡散するフォトンレイだ。
ルミンオクロルム=眼からビィィィム。研究中。
冗談のつもりだったが極秘に開発させた魔法だ。
現実的には眼球の前に小さな魔法陣を顕現させ破壊光線を射出する。
眼球の前なので標的は視界に入る任意の魔法陣と連動するらしい。
光の色は赤だ。
魔法名が長いので”ルミ”と変える予定。
(これが完成すると、ちょっとワクワクするよなぁ)
ファイアフライ=追尾式炎魔法。完成済。
一般的な火球や魔法攻撃は標的に直線的に放出されるが、この魔法は追尾式で着弾するまで消える事は無い。
現在研究中の魔法はドプリカール、コクウ、ゲンシュ、ルミンオクロルムの四つだ。
そして開発途中の魔法はエクリプス、アトミックコラープス、パーティカルコラープス、シレンシューム、フォトンレイ、フォトンデフィューズの六つだ。
魔法は完成したら脳内に更新出来るらしい。
(なんかスマホみたいな身体だな俺)
更にスプレムスからの要望で護身精霊魔法が付与される予定だ。
敵意や悪意を持って半径3m以内に近づくと”身動きが取れなくなる”強力な精霊魔法だ。
本来この精霊魔法は精霊王が二体以上で発動する強力な防御魔法をディバルの為、保護膜に改良した物である。
常時発動しているので、解除する場合も同数の精霊王が行う必要がある。
これは小悪党がアルジに絡む事を想定し、スプレムスから”どうしても”とせがまれて許可した魔法だ。
(確かにコバエはイラつく)
そして、”ディバルになる前”に考案した魔法も忘れずに要望した。
モルテメリソス=暗黒念糸。
左右の人差し指から0.5mmの暗黒魔素の糸を自由自在に動かし、撫で切る、絡め切る、微妙な力加減で締め上げるなど意思で自由に動く。
双子の死を意味する。
レプリカ=複製、複写の魔法。
見た魔法の複写に、手に取った物の複製。
魂のある生命体は不可能。
反転反射。
飛び道具など飛来する武器と魔法や衝撃波さえも発射地点へ反転して返す魔法だ。
また道具に付与させることも出来、弓矢に一部の魔法など無意味になってしまう。
注意すべき点は時間で、長く発動させるほど消費魔素量が多くなる。
禁忌である原初の魔法だ。
これは大地、水滴、火炎、空風、稲妻、常闇、閃光の属性全てだ。
術者の感情で簡単に暴走してしまうので禁忌となったが制御出来れば、それぞれがもっとも強力な属性魔法だ。
制御出来なければ魔法に飲み込まれて術者は消滅してしまう。
それと忘れずに記憶させたのが究極魔法と至高魔法だ。
至高魔法は甦生魔法だ。
レスシタカイ=肉体が存在すれば1年前の骨だけの屍も復活する。
旧レスシタシィオンから条件変更したのでレスシタカイ(レスシタ改)と変えたのだ。
因みに欠損部位も治り完全回復するが、大量の魔素を必要とする。
究極魔法は若返りだ。
スプデマは略語で五種類は龍国で調整した造語である。
スプデマヒトツ。
スプデマフタツ。
スプデマサン。
スプデマシ。
スプデマゴ。
旧スプレモ・デセオ・マヒアは聖、白、暗黒の3属性を魔力操作する合成魔法だ。
スプデマヒトツ=スプレモ・デセオ・ウノ。
部分的なシミ取りや古傷を消す為の皮膚の活性化。
スプデマフタツ=スプレモ・デセオ・ドス。
体内の異分子除去。病原菌や病巣の除去。
スプデマサン=スプレモ・デセオ・トレス。
体内の血管や臓器器官と全ての細胞活性化し健全化する。
スプデマシ=スプレモ・デセオ・クアトロ。
脂肪除去、脂肪移動、シワ取りで、除去は男女、移動は女性専用だ。
スプデマゴ=スプレモ・デセオ・プリメロ。
“若返り魔方陣”で、抜け落ちた歯に死滅した毛根も復活する。
最後に裏究極と裏至高だ。
(使用するかは未定だが記憶だけはしておこう・・・)
☆
※使用方法と効果は”大人になってから”エルヴィーノの物語を読みましょう。
(大人ねぇ・・・)
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